バーニー・サンダース氏が参院選で訴えると「日本人の選択肢は高齢者福祉の削減か、若者支援の削減か、子育て支援の削減かでなく、1%のためのアベノミクスから全ての人に機能する政治への変革」となる #富裕層以外は野党に投票

  • 2016/7/9
  • バーニー・サンダース氏が参院選で訴えると「日本人の選択肢は高齢者福祉の削減か、若者支援の削減か、子育て支援の削減かでなく、1%のためのアベノミクスから全ての人に機能する政治への変革」となる #富裕層以外は野党に投票 はコメントを受け付けていません。

YouTubeで視聴できるバーニー・サンダース氏の2つの訴えをまず紹介します。

▼「正義とは」

道徳的生き方とは何だろう。

私たちが「道徳」を語るとき、

そして「正義」を語るとき、

私たちは理解しなければいけない。

不正義とは、あまりには少ない数の人たちが、あまりにも多くを持つことだ。

そして、あまりにも多くの人たちが、あまりにも少ししか持てないことだ。

不正義とは、上位1%の10分の1というごくわずかな人たちがその下の90%の人たちとほぼ同じ富を所有していることだ。

何百万の人たちが長時間労働をし、あきらかな低賃金で懸命に働き、それでも家庭で待つ子どもに、まともな食事を与えるだけの収入を得ることができない。

不正義とは、アメリカ合衆国という国が、世界のあらゆる主要国の中で、子どもの貧困率が最も高いということだ。

私たちがどうして「道徳」と「正義」を語ることができようか、自分の国の子どもたちに、背中を向けているというのに。

私たちの国は、多くの財源を世界で最も多くの人たちを投獄するために使いながら、自分の国の若者たちに、仕事や教育を与えるための福祉の財源はないという。

私たちは世界の主要国で唯一、「権利」としての医療を全ての国民に保障していない。

全てのの人びとは「神の子どもたち」だ。貧困にあえいでいる人たち、彼らにも病気になったら医者へ行く権利がある。

皆さんに考えてほしい。この素晴らしい国が持つ「可能性」というものを。

私たちは他の主要国のように、全ての人々に権利としての医療を保障する国になることができる。

私たちは働く親たちの全てが、安価で質の高い育児ケアを受けられる国になることができる。

私たちはアメリカの子どもたちの全てが、親の取得に関係なく、大学教育を受けられる国になることができる。

私たちは高齢者の全てが、人生の最後まで尊厳と安心を持って暮らせる国になることができる。

私たちは全ての人が、人種、宗教、障がい、性的嗜好に関係なく、生まれた時から約束されている、アメリカ人としての平等の権利を十分に享受できる国になることができる。

兄弟姉妹たち。

そんな国を私たちは創ることができる。

私たちがともに立ち上がり、私たちを分断させようとする力に抵抗するならば。

アメリカの歴史は人間の尊厳のための闘いの歴史、そして苦しみの歴史だ。

それは「私は人間だ。私には権利がある。あなたは私を不当に扱うことはできない。私には尊厳が必要だ」という苦しみとの闘い。

人々は労働組合を結成し、人々は抗議して闘い、人々は命を落とし、人々は暴行を受け、人々は投獄されてきた。

何百万人の人びとがともに立ち上がり、そして闘う時、彼らは勝つのだ。

 

▼今こそ99%のための政府を!

ここにいる皆さんはご存知です。この国の本当の「変化」は頂点からではなく、いつも底辺から起こり上に行きました。

それがアメリカの歴史です。100年以上前、国中の労働者は1日14時間、週7日の過酷な重労働を強いられました。

子どもたちは、工場や畑に出て働きました。労働者が立ち上がり、こう言ったのです。

「我々は馬車馬じゃない、人間だ。尊厳を守るために我々は労働組合を組織する」

労働組合が、この国の中間層づくりに貢献しました。誰からも与えられませんでした。彼らは立ち上がり勝ち取ったのです。

200年前、忌まわしい奴隷制度の真っただ中でアフリカ系アメリカ人とその支援者はこう言ったのです。

「奴隷制度だけでなく、人種による分離、差別、偏見が無くなる日は必ず来る。私たちは、いつかそれを果たして見せる」

何百万もの人々が立ち上がり、何十年にも渡って投獄され、殺され、暴行を受け、拷問にかけられながらも抵抗し、こう言いました。

「私たちは人種差別のなか社会を作る」

忘れがちですが、アメリカでは100年程前、女性には投票権や教育を受ける権利、仕事を選ぶ権利はありませんでした。

それから、まだ100年もたってません。「家庭にいて、出産するのが女性の務めだ」と社会やエスタブリッシュメントが決めていました。

しかし、女性は「NO」と言ったのです。

女性は勇気を出してハンガーストライキをし、投獄され苦闘の末に亡くなった者もいました。

女性とそれを支援する男性は、こう言って声をあげました。「アメリカでは女性はセカンド・クラスの市民ではなくなる」

「変化」とは、こうして起こるものです。

10年前に…ついこの間です。もし誰かがここで…この美しい公園で立ち上がって、「バーニーさん、私は2015年には、ゲイ同士の結婚はアメリカの50州で合法になると思う」と言ったとしたら、「正気か? 何のドラッグやってんだよ」と隣に立ってる人に言われたでしょう。

しかし、ゲイとゲイでない支援者らが立ち上がり、抵抗し、彼らに向けられていた激しい憎悪の中、今日でもノースキャロライナやミシシッピーで見られるような激しい憎悪の中で抵抗し、言いました。

「アメリカでは性別に関係なく、人はどんな人でも愛する権利を得るだろう」

こうして「変化」は起こるものです。

もっと最近の例をあげましょう。

もしも5年前にこの場所で、誰かが立ち上がり、「バーニーさん、国の最低賃金の7.25ドルでは食べていけない15ドルに引き上げるべきだと思う」と言ったら。

「時給15ドル! 最低賃金の2倍以上だ、正気の沙汰じゃない! 発想が多きすぎる、過激すぎる!」「9ドルか、せいぜい10ドルか11ドル…15ドルは高すぎる!」と言われたでしょう。

ところが、どうでしょう。2年前にシアトルで時給15ドル!

サンフランシスコ、ロサンジェルスで時給15ドル!

カリフォルニア州、ニューヨーク州、皆さんの州でも時給15ドル目指して、正しい方向に進んでいます。

この歴史のミニ・レッスンのポイントは何でしょう。それは、とても単純なことです。エスタブリッシュメントは常にこう言います。「本当の『変化』を起こすのは不可能だ。大きな発想を持つな。小さくて地道なアイディアを出せ。あなたに力はない。それはどうしようもない事だ」

でも、人々は気づき始めているのです。

アメリカ人の選択肢は、ヘルスケアを削るのか、それともフード・スタンプか教育を削るかではありません。

そうではなくて、私たちの選択肢は、超富裕層に「いい加減、公平な税負担をしろ!」と言うのか、言わないのか、ということです。

国中のアメリカ人が気づき始めています。私たちは、異様なレベルの賃金や富の格差の現状を容認する必要はないのだ。新たな収入のほとんどが上位1%に流れ、中間層が縮小され続けるのを受け入れる必要はないのです。

男性の1ドルに対して女性は79セント、という賃金格差を受け入れる必要はないのです。

制度上の人種差別や、世界のどの国よりも多くの人を留置所に送ることを受け入れる必要はありません。

世界の主要国の中で唯一、家族・医療有給休暇がない国であることを受け入れる必要はありません。

世界主要国の中で唯一、国民皆保険を保障しない国であることを受け入れる必要はありません。

この国のエネルギー・システムを変換し、地球を守り世界をリードして行くことが出来ます。

これは全く過激なアイディアではありません。アメリカ人の大部分に支持されないアイディアではありません。

このキャンペーンの目的は、今こそ大きな発想を抱く時だと声をあげることです。小さな発想を抱くのではなく、今こそ単に大統領を選ぶだけでなく、アメリカを「変革」する時です。

今こそ、1%のためだけでない、全ての人々のために機能する政府を作る時です。

 

――以上が、サンダース氏の訴えですが、「1%のためだけでない、全ての人々のために機能する政府を作る時です」という指摘は、まさに日本にも当てはまります。

日本は先進主要国でアメリカに次ぐ貧困大国です。

そして、日本はアメリカに次ぐ富裕層大国でもあることは、昨日の記事でも指摘しました。(※→アベノミクスの3年で富裕層は1.4倍増と先進国トップ、貯蓄ゼロ世帯は1.3倍増(425万3千世帯増)、先進国で日本だけ賃下げ、非正規増の生活苦で144万人が「食事の回数減らし」、89万人が「医者にかかれなかった」

 

さらにアベノミクスの3年間で、富裕層上位40人の資産総額は2012年の7・2兆円から、15年には15・9兆円と2・2倍に急増し、この富裕層40人の資産は、日本の全世帯の下から53%の世帯の金融資産額(預貯金等)に相当するところまで来ています。いま国際比較すると日本がアメリカの富裕層大国に迫っていることは容易に想像がつくでしょう。

そして、データで分かる日本がアメリカより異常な点は、女性、若者、子ども、高齢者への人権侵害がさらに激しいところです。

その結果、以前以下の記事で紹介したように、女性の貧困、子どもの貧困、若者の貧困、高齢者の貧困と、富裕層以外のすべての階層に貧困が広がっているのです。
◆安倍昭恵氏「日本女性は一人で働く意識欠ける」→働けば働くほど貧困になるシングルマザー、直結する女性と子どもの貧困、ベビー服や絵本が国から届くフィンランドと衣食住不足し教育も医療も受けられない日本の子どもの貧困
◆自販機の裏で暖を取り眠る子ども、車上生活のすえ座席でミイラ化し消えた子どもの声が届かない日本社会
◆駅前トイレで寝泊まりするトリプルワークの女子高生、100円ショップの薬用オブラートで空腹まぎらわす子ども、深刻な6人に1人の子どもの貧困を深刻化させ経済成長も損なう安倍政権
せる
◆都道府県別の「子どもの貧困率」は子育て世代の「非正規率」とつながっている、過去最悪の非正規率へ更新し続けるアベノミクスが子どもの貧困をいっそう深刻化させる
◆ブラックバイトに食い潰される学生、奨学金返済で困窮し20代ホームレス増、サラ金借り入れの7割は若者
◆若者をローン地獄に突き落としブラックバイトとブラック企業の人権侵害誘発する世界最悪の日本の奨学金、財界は奨学金延滞者に経済的徴兵制ねらう
◆高齢者が貯蓄を独り占め?→事実はアベノミクスで高齢者も若い世代も同じように貯蓄ゼロが激増、社会保障など老後の備えが欧米と比べて極めて劣悪な日本

税制では、「日本をタックスヘイブン化するアベノミクス=貧困層より税金が軽い富裕層、零細企業より法人税が軽い大企業、社会保障には財源がないと言い、財源は貧困層から収奪する消費税増税というディストピア日本」という状況がアベノミクスで加速しています。

バーニー・サンダース氏を真似れば、「日本人の選択肢は、高齢者の年金・医療・介護・社会保障を削るのか、若者の奨学金・高等教育費を削るのか、子育て支援を削るのか、生活保護費を削るのかではありません。そうではなくて、私たちの選択肢は、超富裕層に『いい加減、公平な税負担をしろ!』と言うのか、言わないのか、ということであり、1%のためだけでない、全ての人々のために機能する政府を作る時なのです」。

井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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