「消費落ちた高齢者死ね!」と言わんばかりの麻生財務大臣→事実はアベノミクスで生活苦の高齢者165万世帯急増、可処分所得減らしエンゲル係数急上昇で消費激減させたのはアベノミクス

  • 2016/6/18
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北海道新聞の報道です。

「90歳、いつまで生きているつもりか」小樽の自民集会で麻生氏
北海道新聞 6月18日付

麻生太郎副総理兼財務相は17日、参院選に向けて自民党道4区支部が小樽市内で開いた総決起大会で「90歳になって老後が心配、と訳の分からないことを言っている人がテレビに出ていた。いつまで生きているつもりかと思いながら見ていた」と述べた。高齢者の気持ちを逆なでしかねない発言で、波紋を広げる可能性がある。

麻生氏は、国内には1700兆円を超える個人金融資産があるのに個人消費が伸びない経済の現状を指摘する中で発言した。「あったら使わなきゃ意味がない。何に使うか決めてもらいたい」とも述べた。

 

TBSのサイトではこの発言を確認することができます。

麻生財務相「いつまで生きているつもり」 北海道の会合で発言(TBSニュース)

「(個人金融資産)1760兆円、現金で900兆円あります。そのお金がジーッと寝ているんだ。金は無い時は貯めるのが目的になるさ。しかしあったら、その金は使わなきゃ何の意味も無い。90になって老後が心配とか訳の分からないこと言ってる人がテレビに出たけれど、いつまで生きてるつもりだよと思いながらテレビ見てましたよ」

安倍内閣で副総理兼財務大臣をつとめる麻生氏の「いつまで生きてるつもりだ」というのは、安倍内閣および自民党の掲げる「一億総活躍社会」の本性がよくわかる発言で、「世界で一番企業が活躍しやすい国」をはじめとする安倍内閣がめざすグローバル軍事大国化の中で「カネを使うことぐらいしか高齢者の『活躍』はないのに、その『活躍』もしない高齢者は『いつまで生きてるつもりだ』」と麻生氏は言っているのだと私は思います。すでにいろんな方が指摘しているように、国民精神をひとつにして、戦争政策に全面的に協力せよという過去の「進め一億 火の玉だ」「一億総玉砕」「一億総特攻」と、「一億総活躍社会」は同一線上にあります。そして、「一億総玉砕」「一億総活躍」に向けて協力できない国民は排除の対象でしかないことを、麻生氏の発言は端的に述べたものなのだと思います。

それから、少し客観的に今回の麻生氏の発言を検証してみましょう。

麻生氏は金融資産はあるのに使わない国民が悪いと言いたいようですが、アベノミクスで金融資産がない人が激増しています。(※詳細は以前のエントリー「アベノミクスの3年間の結果=貯蓄ゼロは466万世帯増、金融資産1億円以上の富裕層は1.9倍増、富裕層40人の資産は日本全世帯の半数の資産合計と同じ」を参照ください)

そして、実質可処分所得はアベノミクスで激減しています。

そうすると、家計の支出に占める食費の割合を示し高くなるほど生活は苦しいと言われる「エンゲル係数」もアベノミクスで急上昇しています。(※以下のグラフは東京新聞5月15日付「エンゲル係数 急上昇 食品値上げ 賃金追いつかず」より)

実際、生活が苦しい高齢者世帯はアベノミクスで急増し、58.8%に跳ね上がっています。(※高齢者世帯は、65歳以上の人のみか、65歳以上の人と18歳未満の未婚の人で構成する世帯。厚労省「国民生活基礎調査」から生活が苦しい高齢者世帯数を計算してみると、2014年が全体の高齢者世帯数1,221万4千×58.8%で718万1,862世帯。2012年が全体の高齢者世帯数1,024万54世帯×54.0%で553万14世帯。アベノミクスの2年間で、生活が苦しい高齢者世帯は165万1,818世帯も増えたことになるのです)

さらに、総務省「家計調査年報」の高齢者無職世帯の家計収支を見ると、以下のように社会保障給付を含む可処分所得が激減し、不足分が増大しているのです。

もともと、日本はアメリカに次ぐ貧困大国です。

そして、とりわけ高齢者の貧困が最も深刻です。(以下は阿部彩さん作成のグラフ

上記の貧困が、アベノミクスによって、さらに深刻になっていることは、先に見た厚労省や総務省の調査結果で明らかです。とりわけ、アベノミクスによる社会保障給付の削減や消費税増税などによって、「下流老人」と表現されるような高齢者の生活苦は深刻の度を増すばかりです。アベノミクスが消費支出を減らした原因であるのに、高齢者がお金を使わないのが消費不況の原因であるかのようなウソを言って「世代間対立」を煽り、アベノミクスの失敗を糊塗しようとする麻生氏に財務大臣を続ける資格はありません。(加えて、以前から暴言を繰り返してきた麻生氏には、そもそも政治家を続ける資格などないってことで、最後に麻生氏の暴言集も紹介しておきます)

▼2013年1月21日、政府・社会保障制度改革国民会議での財務大臣としての発言
(高齢者は終末期に)「さっさと死ねるようにしてもらわないと」

▼2013年7月29日
「ナチスの手口に学べ」

▼2008年10月22日、ホテルのバー通いが庶民の感覚と離れているとの記者団の指摘に対しての発言(当時は首相)
「たくさんの人と会うとき、ホテルのバーは安全で安いところだという意識がある」

▼1983年2月9日、高知県議選の応援演説
「東京で美濃部革新都政が誕生したのは婦人が美濃部スマイルに投票したのであって、婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」

▼2003年5月31日、東京大学での講演
「創氏改名は、朝鮮人の人たちが『名字をくれ』と言ったのが始まり」

▼2006年7月8日、広島市内での講演
(北朝鮮のミサイル発射について)「(朝鮮労働党の金正日総書記に)感謝しないといけないかもしれない」

▼2006年9月13日、札幌市での総裁選演説
「地球温暖化を心配する人もいるが、温暖化したら北海道は暖かくなってお米がよくなる」

▼2001年11月4日、学習院大学での講演
(海外での武力行使を可能にする集団的自衛権について)「権利はあるが使ってはいけない、というのは無理がある。世界中で認められていない国はない」

▼2006年10月17日、衆院安全保障委員会
(核武装について)「いろんなものを検討したうえで持たないというのも一つの選択肢だ」と核武装を否定せず

▼2005年11月21日、米ブルームバーグ・テレビの番組
(靖国神社)「遊就館には何度か行ったことがあるが、戦争を美化するという感じではなく、その当時をありのままに伝えているというだけの話だ」

▼2005年11月26日、金沢市内での講演
「『大変だ、大変だ』と言って靖国の話をするのは基本的に中国と韓国、世界191カ国で2カ国だけだ」

▼2008年9月14日、NHK番組
「基本的には消費税10%はいまでも一つの案だ。小福祉小負担、北欧のような高福祉高負担とあるが、日本の落ち着く先は中福祉中負担だ。その場合、消費税10%は一つの目安かと思う」

▼2006年、講演会
「夜、日比谷公園で女が一人で歩いている。考えられない。しかもそこそこの顔をしているやつでも襲われない。この国はやたら治安が良いんだ」

▼2009年、国会
「私は43で結婚してちゃんと子どもが2人いましたから、一応最低限の義務は果たしたことになるのかもしれない」

▼2009年8月23日、学生イベント
「金がないのに結婚はしない方がいい。稼ぎが全然なくて(結婚相手として)尊敬の対象になるかというと、なかなか難しい感じがする」

◆(日頃の麻生氏の行いですが)「金はうなるほど持ってる」料亭で1日125万円散財

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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