イバンカ氏「アベノミクスで女性進出」のウソ→安倍政権で女性差別過去最悪=ジェンダーギャップ指数過去最悪、男性所得の半分、政府の女性管理職わずか3%で世界最低

  • 2017/11/6
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テレビ朝日のニュースです。

イバンカさんが“称賛”「アベノミクスで女性進出」
テレ朝news 11/3(金) 10:30配信

来日中のアメリカのトランプ大統領の娘・イバンカ大統領補佐官が3日朝に日本政府主催の国際女性会議で講演し、アベノミクスが女性の社会進出の機会を増やしていると述べました。

イバンカ大統領補佐官:「私の家族に対するご丁寧なおもてなしに感謝致します。アベノミクスはウーマノミクスです。ウーマノミクスは人口の半分を占める女性が持つ重要性を認めています。力付けられ、働き、成功し、指導的役割を果たしている女性は創造性、新鮮な視点、そして、成功を経済と世界にもたらしています」

イバンカさんは、安倍総理大臣が進めるウーマノミクスにも言及して「進んでいる」と持ち上げました。ただ、アメリカメディアは「イバンカさんを招いたことは成功だが、日本の女性の社会進出は進んでなく、世界ランキングではむしろ後退している」と報じました。会場の半分が空席だったことも指摘しました。また、アメリカの一部には「イバンカさんは父親の力でビジネスをしているだけで、話は全く参考にならない」という冷ややかな声もあります。イバンカさんは、夜はリッチな外国人に人気のある創作フレンチレストランで安倍総理夫妻と夕食をして関係を深めます。

基本的に、安倍昭恵氏付職員の人件費だけで1億1千万円も税金をムダづかいするなど、政治の私物化を進める安倍政権とトランプ政権は同類です。その上、トランプ氏が女性蔑視の政治家であることは、「トランプ氏の女性蔑視語録「スターなら女はやらせる」「女は35歳まで」」(AFP、2016年10月11日)、「暴露されたトランプ米大統領候補の女性蔑視発言の全訳」(BLOGOS、藤沢数希氏、2016年10月9日)などこの2つの記事を読むだけでも明らかです。そして、女性蔑視の面においてもトランプ政権と安倍政権が同類であることは、客観的なデータを見るだけで分かるので以下いくつか紹介しておきます。

まず、上記のテレビ朝日の報道でも指摘されている「日本の女性の社会進出は進んでなく、世界ランキングではむしろ後退している」というのは、2017年版ジェンダーギャップ指数の世界順位で、以下のように安倍政権で2017年は114位と過去最低を記録しています。

このジェンダーギャップ指数には、男女の所得格差の項目もあるのですが、今の安倍政権が発足する前の2012年は80位だったのが、2017年には100位と大幅転落しています。これは、アベノミクスによる富裕層と貧困層の格差拡大というのは、じつは男女間の格差拡大にもつながっていることを示していると思います。そして、2017年の男性の所得に対する女性の割合を主な国で見たものが以下です。

上のグラフにあるように、日本の女性の所得は男性の半分しかありません。この原因は、富裕層と貧困層の格差拡大や、下のグラフにある女性の非正規雇用率・非正規労働者数(総務省「労働力調査」)が安倍政権で過去最高を記録していることにあります。

それから、下のグラフは、各国の中央政府職員(ようするに国家公務員)の上級管理職と中間管理職の女性割合です。

上のグラフにあるように、各国2015年の数字(OECDの直近データ)で、日本は3%と上位国のわずか20分の1という異常に低い数字で世界最下位です。それから、以前紹介しましたが、総雇用より公的部門雇用の女性割合が低いのは日本だけです。安倍政権は、女性管理職も世界で断トツ最下位、公的部門においても女性を世界で最も雇用していないのです。以上、見て来たように、「アベノミクスで女性進出」どころか、「アベノミクスで女性差別推進」が客観的事実です。

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学教職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員(教宣部長)、労働運動総合研究所(労働総研)理事、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者、日本機関紙協会常任理事(SNS担当)、「わたしの仕事8時間プロジェクト」(雇用共同アクションのSNSプロジェクト)メンバー。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)があります。

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