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安倍政権は世界最悪の女性差別政府=公的部門の女性雇用の割合が世界最低、しかも総雇用より公的部門雇用の女性割合が低いのは日本だけ、世界で唯一女性差別を先導する政府持つ日本
すでに、「アベノミクスの2年間で女性差別賃金は一層悪化しワーキングプアの女性は41万8千人増と過去最悪=安倍政権が実際にもたらしているのは「女性の活躍」でなく「女性の貧困」」で、安倍政権による「女性活躍」の正体の一端を指摘していますが、OECDのデータを見ていてもう一つ、気がついたことがあるので紹介しておきます。
上のグラフは、OECDによる「雇用に占める女性雇用の割合」です。各国の左の青い棒グラフが「総雇用に占める女性雇用の割合」で、右の棒グラフが「公的部門(公務員と公的部門職員)の雇用に占める女性雇用の割合」です。下に数字も紹介しておきます。見て分かるように、日本の「公的部門(公務員と公的部門職員)の雇用に占める女性雇用の割合」は世界最低です。しかも公的部門の女性雇用の割合が、総雇用よりも少ないのは世界で日本だけです。日本政府は世界で最も女性を雇用していない国なのです。
上のグラフは「総雇用に占める公的部門(公務員と公的部門職員)の雇用の割合」ですが、日本はデンマークやノルウェーの4分の1以下です。(上のグラフの数字は以下です)
日本は全体の公的部門(公務員と公的部門職員)の雇用がおそろしく少ない上に、それに占める女性の雇用も世界最低というわけですから、絶対数にすれば公的部門で働く女性労働者は極小になってしまいます。安倍政権は「女性活躍」などと言っていますが、日本政府は世界で最も「女性を活躍させない政府」というのが客観的な事実です。安倍政権は世界最悪の女性差別政府で、世界で唯一女性差別を先導する政府になっているのです。
「OECDジェンダー白書」は、先進主要国において公共部門で女性が多く働いている理由として、「全体的にみて、公共部門は職業上の多様な選択肢や昇進経路、比較的安定した仕事、柔軟な勤務体制などとともに、水平的な職域分離も男女賃金格差も小さい。たとえばオーストリアでは、2011年の所得中央値での推定される男女賃金格差は、連邦政府公務員で16%であるのに対し、労働市場全体では21%であった。多くのOECD加盟国政府も、オーストリアやフランス、スイスなどの国で、一般的には民間部門の同様の規定を上回る保育サービスや休暇、労働時間へのサポートによって、家庭に優しい職場作りのための措置を講じている。そうした制度が、公共部門の職に女性を引きつける要因になっている」と指摘しています。
ところが、日本はそもそも公共部門の職員数がOECD平均の半分以下で、なおかつ女性も圧倒的に少なく、では女性はどこで働いているかというと、「官製ワーキングプア」として女性は劣悪な賃金差別にさらされているわけです。日本における公務員・公共部門職員の異常な少なさは、じつは女性の貧困問題にもリンクしているのだと思います。
▼新雑誌『KOKKO(こっこう)』9月号(堀之内出版)★〈特集〉官製ワーキングプア
〈特集〉官製ワーキングプア
非正規国家公務員をめぐる問題――歴史、現状と課題
早川 征一郎 法政大学名誉教授
座談会 官製ワーキングプア 国が生む貧困と行政劣化
山﨑 正人 国土交通労働組合書記長
竹信 三恵子 和光大学教授/NPO法人「官製ワーキングプア研究会」理事
鎌田 一 国公労連書記長
ハローワークで働く非常勤職員
etc.