ブラック企業なくす労働Gメン「ダンダリン」の人数はドイツの3分の1、ブラック企業撲滅どころかブラック企業に栄養を与え続ける安倍政権

  • 2015/11/29
  • ブラック企業なくす労働Gメン「ダンダリン」の人数はドイツの3分の1、ブラック企業撲滅どころかブラック企業に栄養を与え続ける安倍政権 はコメントを受け付けていません。

(※昨年の7月にYahoo!ニュースにアップしたものですが紹介します)

昨日、安倍政権が来年度から5年間で、国家公務員の定員を10%以上削減するとした基本方針案をまとめたとマスコミ報道されています。一方で安倍政権は6月24日に閣議決定した「日本再興戦略」改訂2014の中で、次のように明記しています。

働き過ぎ防止に全力で取り組む。このため、企業等における長時間労働が是正されるよう、監督指導体制の充実強化を行い、法違反の疑いのある企業等に対して、労働基準監督署による監督指導を徹底するなど、取組の具体化を進める。
出典:安倍政権が6月24日に閣議決定した「日本再興戦略」改訂2014

労働基準監督署で監督指導するのは、国家公務員である労働基準監督官です。全国に配置されている労働基準監督官は約2,941人(※本省23人、労働局444人、労働基準監督署2,474人。※実際に臨検監督を行う監督官は、管理職を除くため2,000人以下)であり、日本で労働者を使用する事業は約409万事業場で、これを臨検監督を実施する場合、監督官1人あたりにすると1,600件以上で、すべての事業場に監督に入るのに30年も必要な計算となります。安倍政権が言っている「労働基準監督署による監督指導を徹底」して「働き過ぎ防止に全力で取り組む」というのは、現実の問題としてまったく裏付けのない話と言えるでしょう。この点からも、安倍政権による労働時間規制の緩和は、「残業代ゼロ・過労死促進」であり、ブラック企業撲滅どころか、ブラック企業に栄養を与える世紀の愚策であることが分かります。

 

上のグラフにあるように、日本の労働基準監督官は、今でもドイツの3分の1しか人数がいません。労働基準監督官の1人当たりの最大労働者数はILOの国際基準で1万人と定められているのですが、今の日本の労働基準監督官はこの国際基準の3分の1しか職員数がいないのです。日本の労働者の働く権利は、国際基準の3分の1しか保障されていないと言えるような実態にあるわけです。

それから、下のグラフにあるように、日本の公務員数はOECD平均の半分以下で、日本の公務員人件費はOECD平均の半分程度で、いずれも世界最低です。今でも異常に少ない国家公務員数をさらに5年間で10%以上削減を狙う安倍政権に、「働き過ぎ防止に全力で取り組む」つもりが最初からないことは明白でしょう。(※いずれのグラフも私が作成したものです)

 

こうした世界最少の公務員数は労働基準監督官の人数だけでなく各分野で大きな問題になっています。たとえば下の表は、厚生労働省による「主要先進国の職業紹介機関の体制」の国際比較ですが(※下のグラフは私が作成)、失業者数に対する日本の職業安定所職員数はイギリスの12分の1です。非常勤職員を加えても日本はイギリスの5分の1以下です。

 

 

東日本大震災の被災地においても労働行政の果たす役割は大切で、被災者に寄り添ったていねいな職業相談や、復旧・復興工事、除染作業が進む中での労災事故の多発などに対する臨検監督等による安全衛生確保対策が求められています。しかし、もともとイギリスの5分の1以下の職業安定所職員と、国際基準の3分の1の労働基準監督官しかいない上に、さらに5年間で10%も国家公務員数削減が強行されるとさらに労働行政の役割を十分に果たすのが困難な状況に陥ってしまいます。

それで、私、労働基準監督官座談会を企画しましたので、ごく一部ですが以下紹介します。

《労働基準監督官座談会》
ブラック企業をなくすために働く
――ダンダリンで注目集める監督官の人数は他国の半分以下

「働く人をまもるために、働く人がいる。」――竹内結子さん主演で昨年10月から12月中旬にかけて日本テレビで放送されたドラマ『ダンダリン 労働基準監督官』のキャッチフレーズです。マスコミ報道でもブラック企業の問題ともかかわって、労働基準監督官の仕事が取り上げられることが多くなっています。そこで4人の労働基準監督官の仲間に協力いただき座談会を開催しました。(※座談会出席者のCさんは20代の監督官でほか3人は中堅、ベテランの監督官です。※司会=井上伸)

テレビドラマ『ダンダリン』や
マスコミ報道で注目される労働基準監督官

――いまテレビドラマ『ダンダリン 労働基準監督官』がオンエア中で、監督官が注目されています。また、9月18日のNHKのクローズアップ現代でも「拡大する“ブラック企業”―過酷な長時間労働」の中で、「ブラック企業取締りの最前線」として労働基準監督官の活動が紹介されました。新聞でも10月30日付『朝日新聞』が「労働Gメン『ブラック企業』阻止に十分か」という記事を編集委員の方が書かれていますし、昨年11月5日付『東京新聞』も夕刊ですが、1面トップで労働基準監督官の人手が足りず労働者保護が不十分になっていると報道しています。このようにテレビドラマやマスコミ報道などで労働基準監督官が取り上げられていることについての感想を最初にお聞かせください。

A 朝日新聞の編集委員が指摘しているように、日本の労働基準監督署の体制は非常に脆弱で、ドイツの3分の1しか職員がいません。こうした実態にあることはあまり知られていない中で、労働基準監督官への注目や期待だけが高まることは、現場で働いている者として少し怖いところがあります。

B 監督官がこのように取り上げられることは、私たちの仕事を知っていただく意味でも大変有難いです。同時に、今の発言にも共感するところがあります。期待が高まること自体は有難いことなのですが、その期待に応え得る体制が正直に言ってない。その辺が、私たちからすれば忸怩たる思いのするところです。でも、これをチャンスにして、働く人たちの期待に応えられるような体制に改善していければとも考えています。

「ダンダリン」を見ながら家族で“突っ込む”

――テレビドラマの「ダンダリン」は観ていますか?

B 観ていますが、例えば、実際の監督署では、あのような「朝の体操」はしないですね(笑)。

D 家族で「ダンダリン」を一緒に観ていて、「あなたは定時で帰ってきたことないよね」と妻に言われました。監督官の人数が少ない中で、いつも定時で帰れるような状況にはありませんし、ドラマのようにそんなに簡単に逮捕はできないよとか、いろいろな場面で突っ込みを入れてしまいます。ほふく前進もしません(笑)。

A 私は原作のマンガも読みましたし、ドラマも全部観ています。結構楽しんで観ていますけど、原作だと悪い事業者の酷さがリアルに描かれているのだけど、やっぱりテレビだとやわらかい表現になっている感じはあります。

D それから、「公務員の事なかれ主義」が強調されるシーンも結構あるのですが、実際の監督署は署長にも意見を言ったり、主任にも意見を言うケースが結構あります。「違うんじゃない?」と思ったことははっきり違うと言う監督官が多いと思います。よく監督官はすごく個性的と言われるのですが、正しいと思ったことははっきりと言う、そういう面が監督官は強いですね。

A ドラマではよく出てくる場面ですが、監督署に限らず、どこの公務職場でも「私たちは公務員なんだから」というような発言はまず聞かないですよね。きっとドラマは、世間の「公務員バッシング」の流れの中でステレオタイプの公務員像を描いてしまっているのではないかと思います。

――原作だと最後にダンダリンが期待に応えられなくて、落ち込んで終わるという感じになっていますが、そうした労働者の期待に応えられない歯がゆさは強いものなのですか?

D 体制的な不十分さがある上、労働法制自体の不十分さもあり、そういうところで日頃、歯がゆい思いをしているというのはあります。

A 法令上の限界とともに、手が回らないという問題もあります。やろうと思っても、人がいないのでどこまで深入りできるかという限界です。たとえば賃金の不払い事件をたくさん処理していますが、出口が簡単ではありません。「払わないなら送検だ」と、そんなに簡単にできるものではないのです。

厚生労働省の「ブラック企業対策」

――過重労働の問題など、ブラック企業対策が求められています。今回、9月に厚生労働省が「重点監督期間」として若者の離職率などいわゆる「ブラック企業の実態調査」を行ったことが世間でも注目されました。これについて現場ではどんな成果があったのでしょうか?

B 今回のとりくみで情報量は圧倒的に増えました。しかし、もともと全ての情報に対応できているかと言えば、できる体制にはないのです。ですから今回のとりくみをおかしいと言うつもりは毛頭ないし、いい部分もたくさんあったのですが、同時に問題もあったと思います。逆に良かった部分は、大きなアドバルーンを上げてブラック企業の問題があるということを社会に周知した点です。社会に問題意識を根付かせて、労働者の方にも権利意識を持ってもらって対等な労使関係を築いてもらうということは決して悪いことではありません。

A 9月に対策を公表した影響で、やはり情報は増えました。しかしもともと臨検監督はやっていたわけで、急に9月にやり始めたわけではありません。重要な情報が寄せられたというのは大きなメリットではありますが、急に成果が上がり始めるかというと、それは無理です。継続的で地道なとりくみが必要です。

B デメリットをあえてもうひとつ言うなら、事業主に「うちはブラック企業だという情報があったんですか?」という聞かれ方を頻繁にされたことです。そういう位置づけではない臨検監督ももちろんあるし、逆に情報があったこと自体を明らかにできないこともいろいろあるので、やりづらさがありました。

D その点を説明しておくと、監督官は通常は予告無しで事業場に行って調査をするのですが、今回は「ブラック企業対策をやります」と発表してしまったわけですから、9月に行った臨検監督では事業主から「うちはブラック企業なんですか?」という言われ方をするわけです。事業主の警戒心のようなものは上がってしまいましたから、そうした側面では現場は苦しかったと思います。

B 情報があったこと自体を伏せておきたい案件では、非常にやりづらくなったと思います。

A 他方で、過重労働の情報に基づいて行った臨検監督で、使用者が明らかに動揺していることが分かって、そのときは、アナウンス効果が浸透していることを実感しました。

賃下げ、解雇が「当たり前」という風潮

――マスコミでブラック企業の問題が取り上げられるようになってきましたが、そもそも昔からそうした問題はあったわけですよね。

D 長時間労働は昔からありました。最近問題になっているブラック企業の特徴は、若者を大量に雇い入れて、どんどん仕事で追い込んで辞めさせ、残った社員にも過酷な働かせ方をさせていくというような構図です。それで若者が大量に使いつぶされて、精神疾患になるケースが非常に多くなっています。ですから、最近は若者の過労死や過労自殺、精神疾患が多くなっています。

――ブラック企業はやはりIT企業などの新興産業が多いのですか? 飲食店や小売りなどでも長時間労働が増えているんじゃないかと思いますが、どうでしょうか?

B 今のブラック企業の問題が昔と大きく違っているのは、かつては、使用者が雇用というものにかなりの責任感を持っていたという点です。たとえ長時間労働だとしても、きちんと残業代を払い、儲けがあれば配分し、雇用を守っていた。もちろん悪い会社もありましたが、全般的にはきちんと責任を持とうという意識、少なくとも自分が使用する労働者とその家族を守るんだという意識が根底にあったように思います。

それが経済状況の悪化とともに、賃金は下げる、残業代は払わない、雇用も守らないということが「当たり前」になってきた。特に、国家公務員の賃金が大幅に引き下げられてからは「賃金を何割までなら下げられますか?」と聞いてくる事業主が多くなった。要は、国家公務員ですら下げられるんだから、当然うちの事業場でも下げることはできるはずだ、それで「3割の賃下げはダメですか?」とか、「2割5分ならいいですか?」「半分だとさすがにマズいですよね」などと聞いてくる事業主が増えているのです。

その上、解雇も「当たり前」になってきていて、「雇ってやってるんだ」というような姿勢で、「イヤならやめろ、代わりならいくらでもいる」という対応をする事業主が増えています。雇用についてのモラルの劣化を感じています。そういう風潮の中でブラック企業が増えているのだと思います。

雇用のモラルが失われた

B 長時間労働は昔から確かにあったのですが、今の過労死するようなものはそれほど目に付いてあったわけではない。確かにIT関係などでは昔から長時間労働がありましたが、新人でもかなりの高給が得られるなど、長時間労働自体は悪いのですが、それなりの賃金という形で報いようという姿勢はあった。それが今は、IT関係などの賃金水準は、どんどん安く叩かれるようになって、もちろんすべてではないですが、残業代も払わない、基本給も保証しないし、雇用も保証しない、そういうところが増えてきた印象があります。

さらに問題だと思うのは、労働者の方もこうした状況に麻痺させられてしまっている面があります。加えて、同時にある種の強迫観念も広がっていて、ここを辞めると非正規雇用になってしまう、社会から冷たい目でみられる、非正規雇用だとクレジットカードもつくれないとか、住宅ローンが組めないとか、信用上の問題まで心配になって、ブラック企業に勤務していることに甘んじてしまっている。

労働組合が非常に弱くなったこともあって、労働者が使用者の言うことを全て受け入れてしまっている。正当な形で文句を言えばいいという場面でも、文句を言わない。そうしたことを背景にいろんな問題が生じていると思います。

「賃金」は一つの重要な要素

C そもそもブラック企業の「定義」は誰も示していないわけですが、長時間労働があったとしても正当な賃金を払っているのであればブラック企業とは言えないのではないかという意見もあります。当然、パワハラや時間外労働もブラック企業の一要素ですが、割増賃金(残業代)を払わないなど、賃金の支払いに関するところが大きいのかなと思います。働いた分に見合った賃金が支払われるならば、少しは納得する気持ちにもなる。それをしていない、さらに、経済的にも追い詰められて、その状況から逃げられないようになり、ブラック企業が増えるのかなと思います。

A Cさんに近いのですが、ブラック企業という言葉がない頃、私も全国を転勤する中、大都市部で雑居ビルを転々と移転して新会社を作ることを繰り返しているような企業は、多くの問題を抱えているという印象を体感として持っていました。問題が発覚して都合が悪くなれば、会社そのものをつぶしてしまうわけです。逆に、地方で地場に根を張って、地域の人を雇っているようなところは、ブラック企業のような無責任なことをやっていると、その地域社会の中で存在し得なくなりますから、ブラック企業化しないように思います。

ダメ押しになった国家公務員の大幅賃下げと
社保庁職員の不当解雇

B 確かに地方だと、ある程度の規模の事業を展開していれば、「名士」という自負が出るだろうし、そういう扱いをされるから社会的責任を果たそうと思う。商店街に入って町おこしに協力したりすることだってある。ところが、新興の企業や代替わりした若い経営者になると、そういう意識が薄らいできている。ここ10年程で随分変わったなと思います。あくまで感触なので、数字をあげてはっきり言えることではありません。

それから、労働者の側が弱くなったと思います。労働組合の組織率が低下したことも大きいと思います。労働者自身も誰かが自分の権利を守ってくれると思っているところがあって、自分で動こうという意識が弱くなっている。マスコミも良くない役割を果たしている面がある。賃下げに関しても、まるで賃下げ競争をあおっているような面がある。労働者が実際にどういう生活をしていて、どんな仕事に従事してきたのかという視点はなく、大事じゃないとは言わないけれど、株価が上がるか下がるかなどという指標でしか見ることができなくなってしまっているのではないか。そうした流れの中で、他人が自分よりも悪くなると相対的に自分の立ち位置はよくなるので、労働者同士が叩き合っている、そういう風潮も広がっていると思います。

そして、ダメ押しが国家公務員の大幅賃下げです。やはり、これが大きかったと思います。社保庁職員の不当解雇も同様です。それ以来、解雇は当たり前、給料大幅引き下げも当たり前の空気が広がり、いろいろな意味で労働者の権利の地盤沈下が進んでいる感じがします。

教育の場に労働法を

D 確かに労働者側の問題も大きくて、非正規化がどんどん進む中、労働組合の力量も下がるし、組織自体が作れない。あっても労働組合に入らない人が増えている。

労働法を知らない人が多いということも、非常に問題だと思っています。複雑な法律ではあるのですが、何も知らずに「アルバイトしています」「パートです」という労働者が非常に多くて、本当は労働条件をもっと改善できるのに労働法を知らないため何も言えない状況があります。急にクビだと言われて、そうですかと受け入れてしまったりする。

高校の授業などで、労働法をきちんと教える必要があると思います。高校生もアルバイトをして働いているわけです。その世代から労働法がきちんと浸透していけば、事業主も労働法ではこうなんだから、という意識も生まれると思うのです。今、労働法がどうなのかということを事業主も知らない、労働者も知らない、そんな状況で多くの人が働いている。

監督署の力だけでは限界

B 労働組合がしっかりしていたときは、働き始めた労働者に労働組合が労働法をきちんと教えていたんだと思います。その意味では、やはり労働組合が力をつけることがブラック企業対策としても大事です。

D ブラック企業をなくしていくには、たしかに労働組合の力も必要ですし、労働行政の質と量をきちんと整えていくことも必要です。学校教育でも「キャリア教育」に止まらず、労働者の権利を守る術を伝える「労働教育」を重視していく、そうした問題を一つひとつクリアしていかないとブラック企業というのはなくなっていかないと思います。

A 労働法だけではどうにもならない事柄もあります。事業主が「人を人とも思わない」ことは、何か法令で直接規制されているわけではない。法令が定める最低基準として、労働時間規制や時間外手当の支払い義務はあるとしても、たとえば、過重なノルマの問題は、労働基準法の中に何の規制もない。また、パワハラの規制も具体的な形では何もありません。離職率に関する対策もほとんどないのです。ブラック企業の実態が、単に現行法に違反しているという面でとらえきれない以上、何か新たな仕組みを講じなければブラック企業はなくならないと思います。

労働組合の組織率の低下がブラック企業化へ

B 監督署のとりくみだけでなく、いろいろなとりくみがきちんと連携していかないとダメだと思います。その中で、労働組合の役割はやはり大きいと思います。

誰だって自分の上司に対しては“いい子”でいたいわけです。文句は言わず「わかりました」と言う方が高い評価をしてもらえると考える。だけど、みんなが“いい子”だと、誰も文句を言わない状況になって「賃金を下げるぞ」と言われても「わかりました」ということになってしまう。ましてや「賃金を上げてくれ」なんてことは誰も言えない。それでは困るから労働組合が団体で交渉するわけです。職場では“いい子”であっても労働組合では意見をきちん言えることが大事で、それによって労使間によい意味での緊張関係が生まれ、乱暴なこともなくなっていく。

今でもきちんとした労働組合がある事業場と、ない事業場では大きな違いがあると感じます。そういう意味ではやはり労働者が意識を持つことが大事で、古くさい言い方になってしまうけれども、自分たちで守る、そのために労働組合の力をつけるという視点が必要です。ところが今、労働組合が「抵抗勢力」などと「悪者扱い」されていて、労働条件を上げろと言うのは悪いことのような空気が、民間、公務を問わず存在しています。労働組合というのは自分達の労働条件を良くしていくために交渉する組織なので、それが悪だと言われてしまったら、もう労働組合の役割の大半はないわけです。そんなところにも地盤沈下の原因があると思います。

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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