国立大学の授業料が世界で最も高い上に家計への公的補助(返さなくていい給付型奨学金)が一切ないのは世界で日本だけ、さらに国立大授業料40万円値上げ93万円へと暴挙に暴挙重ねる財務省

(※▲駐日デンマーク大使館のツイート)

 

OECDのデータを見ていて気づいたので紹介しておきます。

上の表は、国公立の高等教育(国公立大学と高専)の平均年間授業料(2011年)です。国名の右のカッコ内の数字のパーセントは、高等教育への進学率で、その右の数字が購買力平価による米ドル換算の平均年間授業料です。

日本は、チリ、韓国、アメリカの次に授業料が高い国となっています。

そして、上のグラフは、高等教育(大学と高専)への公財政教育支出に占める家計への公的補助の割合です。ようするに「返さなくていい給付型奨学金」と家計公的補助の国際比較になります。

見て分かるように日本は世界最低です。(※アメリカもイギリスも高学費だけれど、家計への公的補助をきちんと行っているのです)  すでに「若者をローン地獄に突き落としブラックバイトとブラック企業の人権侵害誘発する世界最悪の日本の奨学金、財界は奨学金延滞者に経済的徴兵制ねらう」で紹介していますが、日本の奨学金は世界で当たり前の「返さなくていい給付型奨学金」ではなく、ただの学費ローンに過ぎません。この0ECDのデータを見ると日本は0.6%と限りなくゼロに近い家計への公的補助しかないのです。

財務省が10月26日、国立大学に対する運営費交付金を削減し、授業料の大幅値上げを求める方針を打ち出し、現在53万円の授業料が16年後に93万円にもなり、憲法26条が求める「教育を受ける権利保障」を投げ捨てる暴挙に走っていますが、いま現在でも世界の常識から見れば異常な国立大学の高学費と一切公的補助がないめちゃくちゃな日本なわけですから、この財務省の方針は暴挙に暴挙を重ねるものと言うほかありません。

https://twitter.com/DanishEmbTokyo/status/657457417303801857

井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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