21カ月連続で家計冷え込ませ日本経済を沈め続けるアベノミクス、貧困と格差の拡大は経済成長をも損ない1人あたりGDPは先進国20位へ大幅ダウン
きょう、内閣府が2015年10-12月期のGDP(1次速報値)を公表しました。
上にあるように、2015年10~12月期の実質GDPの成長率は、マイナス0.4%で年率にしてマイナス1.4%。家計最終消費支出が実質でマイナス0.9%も落ち込んでいます。
この間の日本のGDPの推移を見てみるために、IMFの世界経済見通しデータベース(2015年10月)から、日本とアメリカのGDPを比較してみると下のグラフになります。海外メディアが「アベノミクスは失敗」「日本は不況に突入」と指摘するのも当然と言えるでしょう。
こうした状況にもかかわらず、安倍首相は参議院予算委員会(1月18日)で次のように発言しました。
この子供の貧困率ということについていえば、言わばこれは、先ほど申し上げましたように、どういう基準で計算をしているかということについては厚労大臣がお示しをさせていただいたわけでありますが、小池委員が、では日本が貧困かといえば、それは決してそんなことはないわけでありまして、言わば国民所得、そしてまたあるいは総生産を1人で割っていく1人当たりのGDP等でいえば、もちろん日本は世界の標準で見てかなりこれは裕福な国になると、こういうことではないかと思います。(国会議事録より)
日本の子どもの貧困率が先進主要国で最悪レベルにあることは、以前、「安倍昭恵氏「日本女性は一人で働く意識欠ける」→働けば働くほど貧困になるシングルマザー、直結する女性と子どもの貧困、ベビー服や絵本が国から届くフィンランドと衣食住不足し教育も医療も受けられない日本の子どもの貧困」で指摘していますので、ここでは、安倍首相の「総生産を1人で割っていく1人当たりのGDP等でいえば、もちろん日本は世界の標準で見てかなりこれは裕福な国になる」という点についてです。すでに、「アベノミクス、史上最低の経済政策確定=日本の1人当たりGDPが過去最低のOECD20位、民主党政権時から2割以上落ち込む(2014年)」でも紹介していますが、この点についてもここでは、IMFの世界経済見通しデータベース(2015年10月)から下のようにグラフをつくってみました。
上のグラフにあるように、アベノミクスで1人当たりのGDPも大きく落ち込んでOECDで20位になってしまっています。
上のグラフは、総務省「家計調査報告」の直近(1月29日)ですが、21カ月連続で家計の消費支出は落ち込んだままです。
上にあるように、OECDすらも、貧困と所得格差が経済成長を損なうと指摘していますが、今の日本は、まさに貧困を深刻化させているアベノミクスが経済をも沈没させているというのがリアルな実態だと思います。