TPPで日本が失うもの=安全な食料と国土・命と健康守る医療・雇用・中小企業の仕事、「食料自給できない国など想像できるか?それは国際的圧力と危険にさらされている国だ」byブッシュ前大統領

(※2012年6月に書いた少し古い記事ですが、現在でも問題の所在は同じだと思いますので紹介しておきます)

「TPPと私たちの薯らし」と題した鈴木宣弘東京大学教授の講演を聴きました。いつもの私の要約ですが紹介します。(文責=井上伸)

TPPの本質は99%の損失で1%の富が増加するもの

経済学には、規制緩和を徹底し、1%の人々の富が増加し、99%の人々が損失を被り、食料も医療も十分に受けられないような生活に陥っても、総計としての富が増加していれば、それが効率だという乱暴な論理があります。この乱暴な論理を、アメリカ主導で徹底しようとするのが、TPP(環太平洋経済連携協定)の本質です。

TPPはいままで日本がアジア諸国中心に締結してきたFTA(自由貿易協定)の一つの種類ではあっても、全くレベルが違います。いままでは、お互いに関税撤廃の困難な分野をある程度認め合い、国内企業と外国企業が全く同じ条件で活動できるところまでは国内制度の撤廃はできないね、というように、柔軟性を持って互恵的にやってきました。

しかし、TPPには関税撤廃に例外はありません。米や乳製品のように日本がこれまで高関税を残してきた、ごくわずかの農産物も全てゼロ関税になります。例外ができるようなことを匂わせているのはウソです。ゼロ関税にするまでの7年ほどの猶予期間は認めるなどと言っていますが、まず7年間の猶予が「例外」だということと、猶予期間に農業もコストダウンすれば大丈夫とか「攻めの農業にすれば良い」などと言う人には、日本の1俵(60kg)14,000円の米生産費が7年でアメリカの2,000円程度になりますか? 1kg65~70円の生乳生産費が7年でニュージーランドの15~20円程度になりますか? と問いたい。それから革とか履物もゼロ関税になります。歴史的にも、日本が革とか履物の関税をゼロにできますか。このことを考えても大変な問題です。

しかも関税だけではなくて、日本の社会のシステム、制度そのものが崩されて行きます。国民生活を守る制度・仕組みを、国境を越えた自由な企業活動の「非関税障壁」として撤廃・緩和をめざします。そもそも政策・制度というのは、相互に助け合い、支え合う社会を形成するためにあるわけですが、1%の人々の富の拡大には、それは邪魔者なのです。そこで、アメリカの言う「競争条件の平準化」の名の下に、相互扶助制度と組織――国民健康保険、様々な安全基準、共済、生協、農協、労働組合など――を攻撃するわけです。「学校給食に地元の旬の食材を使いましょう」という奨励策も競争を歪めるものとみなされかねません。

「ISD条項」は人々の命をも危機に陥れる

しかもこれに「毒素条項」と呼ばれる「ISD条項」が加わりますから、TPPを始めた時点ではアメリカが問題にしなかったかのように見えたので大丈夫だと思っていたら、例えばアメリカの保険会社が、日本の国民健康保険が参入障壁だと言って提拆すれば、損害賠償を負わせたり制度の撤廃に追い込むというようなことができます。

アメリカはいままでもNAFTA(北米自由貿易協定)でメキシコやカナダに「ISD条項」を使って、人々の命を守る安全基準や環境基準、社会の人々の公平さを守るセーフティーネット、そういうものまでも自由な企業活動を邪魔するものだとして、メキシコやカナダ政府を国際裁判所に提訴して、本当に損害賠償や制度の撤廃に追い込んできました。こんなことができるわけです。

ですから、日本政府が言っている「アメリカは国民健康保険については問題にしないと言っているのだから大丈夫だ」というのは間違いです。いま言ったような「ISD条項」もあるし、例えば、日本の薬価を決める過程にアメリカの企業を参加させるよう求めていますから、これで日本の薬価は25%程度は上昇しますし、製薬会社の特許が強化されて安価な薬の普及ができなくなります。こうして、国民健康保険の財源が圧迫され、崩されて いく、こういう流れもあります。

所得の低い人にも医療が、薬が行き渡るようにしているシステムを各国が持っているわけですが、これをアメリカの製薬会社は崩そうとしています。日本の医療制度をアメリカが攻めてこないなんてことは全くありえません。いままでも長い間、アメリカは日本の医療制度を崩そうとしてきたのですから、TPPでさらに強く攻撃してきます。世界に冠たる国民健康保険と言いますが、負担ゼロの欧州、カナダ、キュ一パなどとは違い、日本では患者負担割合が高まってきています。地域医療の後退は深刻で、私の故郷もそうですが、産婦人科がなくなり、小児科がなくなり、お産ができない地域が拡大しています。こうした流れを徹底しようとするのがTPPです。

さらに、「ISD条項」の問題はアメリカがそれを濫用するということです。提訴は国際裁判所にするわけですが、その国際裁判所自体にアメリカの息がかかっていて、アメリカに有利な判決ばかり出すわけですから、日本として決めている制度だとしてもアメリカの企業が勝手に変えてしまえることになり、まさに主権の侵害が横行することになるのです。TPPによって、日本の主権は日本の国民にはなくなり、アメリカの企業が日本の主権を持つことになるのです。

「農業対国益」ではない

GDPでたった1.5%しかない1次産業を守るために98.5%を犠牲にするのかと言った方がいます。1次産業というのは、直接には生産額は小さいかもしれないけれど、大きな役割を果たしています。そもそも食料が身近に確保できることは何ものにも勝るものです。そして地域の産業のベースになって、加工業、輸送業、観光業、商店街、そして地域コミュニティを作り上げている、そういう1次産業の大きな効果についての認識をもっとみんなに持っていただきたいと思います。1次産業は国土・領土を守っています。例えば北海道でゼロ関税になる重要品目、米と酪農と畜産物と畑作、砂糖も含めてですが、みんなゼロ関税になったら北海道で作るものがなくなります。北海道はまさに農業があって産業が成り立っていますから、北海道そのものに人が住めなくなるという問題なのです。

TPPで労働者の雇用と中小企業の仕事は失われる

だいたい、農業以外の98.5%が儲かるといのものウソです。TPPのメリットは具体的に示されたことはなく、しかも輸出産業の皆さんは、どんどん外国から技術者など外国人労働者が入ってくるから助かると言うのですが、それでは日本の労働者はどうなってしまうのかきちんとした答えが返ってきません。最近、出て来ているTPPのメリットとして「ベトナムいじめ論」があります。これは、直接投資とか金融サービスの自由化を徹底すれば日本はアメリカから攻められて日本の国民は雇用を失い、労働者は大変な目にあうが、経営陣は大丈夫で、もっと弱いベトナムを攻めていってそこで儲ければいいというわけです。強いものからいじめられても、今度は自分より弱いものをもっといじめて儲ければいいと言っているわけですね。しかも日本の労働者は大変な目にあっても、経営陣は外国の労働者をいじめてその分儲ければいいのだと言っています。ですから、TPPというのは「産業の空洞化」を最も徹底して進めるものでもあり、日本の雇用は失われます。日本に工場が残っても、技術者をはじめ、たくさんの外国人労働者が日本に入ってきます。さもなければ直接投資の自由化でベトナムなどに出て行くことで何とか儲けようとしているわけだから、どちらに転んでも日本人の雇用がどんどんなくなっていくのを徹底するのがTPPです。

そうすると、大企業がTPPで儲かったとしても、日本の労働者と、関連する中小企業の仕事がなくなります。ですから、「私は農業関係者ではなく製造業の関係者だからTPPは賛成です」というのもおかしいのです。まさにごく一部の国際展開している巨大産業、多国籍企業だけにメリットがあるのがTPPですから、本来なら私たち99%はTPPに賛成はできないのです。

失われる命と健康
医療が受けられない
『シッコ』の世界が日本のものとなる

食料とともに医療も人の命に直結する公共財ですから深刻です。命に直結する医療をアメリカと同じ「勝った人だけが得られればよい」というものにしてしまったら多くの国民の命と健康は危機的な状況に陥ります。私はアメリカで2年間暮らしたことがあるので、医療の問題は深刻に受け止めています。アメリカにいる間、歯を1本抜くと100万円かかると言われました。だから私は毎日、歯が痛くならないように祈りながら暮らしていましたが、ほんとに歯が痛くなった知人は飛行機に乗って日本に帰って歯の治療をしてまたアメリカに戻ってきました。この方が安い、これがアメリカの現実なのです。

このアメリカの現実がTPPによって日本にもたらされます。マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画『シッコ』の世界が日本のものとなるのです。2本の指を切断してしまった人が、彼の保険の限度で、1本だけ接合してもらい、もう1本はゴミ箱に捨てざるをえなかったアメリカの医療の現実や、瀕死の状態の方が路上に放置されていく現実などが『シッコ』で告発されていますが、TPPで日本の現実になるのです。

失うものが最大でメリットが一番少ないTPP

TPPは全ての関税をゼロにして、社会のシステムをガタガタにして、99%の国民にとって失うものは最大なのに、得るものは、内閣府の試算でもGDPは0.5%しか抱えません。しかもこれは10年間くらいの累積で2兆7千億円ですから1年にすると誤差の範囲です。日中2国でもそれより多いし、ASEAN+3だとTPPの倍です。TPPのメリットは他のFTAと比較しても一番小さいわけです。失うものが最大でメリットが一番少ないのだから、もうこれは最悪ということですね。

私は内閣府の同じモデルで計算しなおしてみましたが、TPPのメリットはほぼゼロに近い数字でした。なのになぜメリットが出てくるかというと、内閣府がモデルの仮定を変えているからです。TPPで競争が促進されれば生産性が向上してコストが半分になるなどという仮定を置けば利益が出てきます。

そもそもこういう数字が問題なのは、とても狭い範囲での金銭勘定だけで農業が日本の国土にあることの意味が全く考慮されていないことです。例えば一番わかりやすいのは、いま、田圃が崩壊しているところで何が起こっているかといえば洪水が頻発しているわけです。日本中の田圃がTPPで崩壊すれば少なくともダムを造るのに3.7兆円かかるというのが農水省の試算です。そうするとTPPによってメリットが生まれるどころかデメリットが生まれ逆にコストがかかるのです。この点だけでもTPPのプラスはマイナスになってしまうわけです。

農業は鎖国してきたからTPPで開放する必要がある?
私たちの体はすでに国産ではない=食料自給率39%

農業などは鎖国してきたのだからもっと開放しなければいけないという議論がありますが、これも事実を全く踏まえていないデタラメです。日本の農業の関税は非常に低いし、製造業の関税だって世界で一番低いのです。農業の関税が低い証拠に、日本に住む皆さんの体の原材料の61%は海外に依存しているのです。海外依存61%というのは、FTAの原産国表示ルールで言えば、日本に住む皆さんの体はもう国産ではないのです。こんな体に誰がしたんだというくらいの開放度です。これだけ開放してしまっている日本において更に開国を徹底すると言ったら、もうこれだけは最低限ゆずれないといってきた部分まで全て明け渡すということですから、大変なことです。

農林水産業への影勝は大変です。すでに国産とは言えない体になっている私たちですが、米とか乳製品とか、ごくわずか1割程度の高関税品目があります。これもTPPでゼロ開税にしてしまうことになると日本の農地は荒れ果てます。まず田圃で米を作れなくなる。日本の田圃風傲は一変します。そうなったら野菜を作れば大丈夫だと言う人がいますが、大丈夫ではありません。みんなが野菜を作ったら、野菜は2割増産したら価格は半分ですから、もう何を作っていいかわからない状況が広がって農業がどんどんつぶれていきます。そうすると1次産業がその地にあることによって成り立っている日本の地域では、関連産業も消え、観光業もダメになり、商店街もなくなってどんどん地域が衰退していく、こういうことが全国に広がることになります。

所得補償するからゼロ関税でも大丈夫?

TPPでも農業には所得補償をしっかりつけるから大丈夫だという織論があります。これもウソです。例えば米をゼロ関税にした場合に差額補てんを行うと、米だけで毎年1.7兆円も財政支出しないといまの米の生産を皆さんに確保することはできません。他の作物を含めると毎年4兆円かかります。毎年4兆円の財政負担を農業だけに皆さん払ってくれますか? 消費税2%分にもなりますから今の財政状況からしても無理なのです

日本の農産物は品質がいいから大丈夫だとか、世界は供給量が限られているから大丈夫だとか言う人がいますが、これにもたくさんのウソがあります。昨日までは品質とか量はビジネスチャンスにもとづいてどんどん動くものだということを強調していた人たちが、いまはTPPでも大丈夫だということを農家の人々に説明している。日本のお米は品質がいいから大丈夫だとか、カリフォルニアは水がないから大丈夫だとか言うわけですよ。でも、この間NHKがY県で、Y県が生産しているトップクラスのお米とカリフォルニア米を目隠しで食べ比べてもらったら、なんと半数以上の消費者の方々がカリフォルニア米の方がおいしいと言ったんですね。これだけ品質が高いわけです。

カリフォルニアは水がないから大丈夫だというのもウソです。カリフオルニアはそうかもしれないけれども、アーカンソー州はそうではありません。だからビジネスチャンスが日本で生じれば、アーカンソーで明日からでもいっぱい作れるのです。ベトナムでもジャポニカはいっぱい作れるのです。

食品の安全基準は各国が決められる?

食品の安全性に関して、まず言われているのはBSEの問題ですね。日本では20カ月以下の若い牛しか輸入していませんが当然ですね。米国ではBSEの検査はきちんと行われていないのです。だから、最近カリフォルニアでBSE感染牛が見つかったのは、たまたまで、氷山の一角です。24カ月齢くらいの牛から米国でBSEが出ています。それから、『フード・インク』という映画が日本でも話題になりましたが、これを見ても明らかにBSEの疑いがあるような牛が肉にされている様子も描かれています。不安ですから、どうしても国民の命を守るためには、基準を緩めることはできないというのが普通です。

遺伝子組み換え食品の表示の問題も大丈夫であるかのように言われていますが大丈夫ではありません。アメリカは「予防原則」を認めないと言っています。アメリカが「科学的に安全」と認めたものは安全なんだから、他の国が心配だからといって規制したり、表示したりすることさえ許さない。アメリカが安全だと認めたものに表示することは消費者をだますことだからやめなさいというわけです。

遣伝子組換え体(GMO)の種子販売がM社などに独占され、特許がとられており、TPPで世界中の種がGMOになっていくと、世界の食料・農村はM社によってコントロールされていきます。GMOの種がこぼれて在来種が「汚染」されていく事態も広がっています。農家はそれまで自家採取してきた種を、毎年高い値段で買い続けなければならなくなります。そのための借金などが途上国の農村経済に暗い影を落としていることが、インドの農村の自殺率の上昇の例で指摘されています。

ポストハーベスト農薬についても、アメリカから運んでくる時に腐らないようにたくさんふりかけている、いまでも相当に危ない。ですがアメリカはまだふりかけ足りない。日本の基準が厳しすぎるからもっと緩めてもっとふりかけさせると言っています。食品添加物については、日本では800種類くらいしか認めていませんが、アメリカは3,000種類認めていますし、農薬の残留基準にしても、ものによってはアメリカでは日本の60~80倍も緩い基準が採用されています。こうして日本の多くの安全基準が緩和されることになります。

こういうことがどんどん出てきているわけですが、日本政府は、食品の安全基準とか検疫措置は各国政府が決める権限があるのだから緩められることはないと言っていますが、これもウソです。アメリカは日本などが「不透明で科学的根拠に基づかない検疫措置でアメリカの農産物を締め出しているのは是正すべきであり、TPPにおいてはアメリカがこれをチェックして変えられるようなシステムにすることに加え、ISD条項で、こういうものは企業から見れば問違いなく参入障壁だということで、これを緩めろと迫ってくるわけですから、日本政府の言っているのはウソです。

食料は戦略物資

世論調査では、「高くても国産の食材を買いますか」という問いに90%の日本の国民がイエスと答えるのに、自給率は39%というのが日本という国のリアルです。60kg3,000円くらいでお米が入ってくるわけです。日本のお米1俵は生産者段階で14,000円くらいかかります。1俵14,000円の日本のお米に対して1俵3,000円、しかも日本のお米よりかなり美味しいとなったら、何が悪いんだということになる。牛肉も40%くらいの関税がなくなるから牛丼が100円になるかもしれない。私はBSE牛丼でも食べるぞということにもなってくる。残念ながら日本ほど安ければいいという国民はいないのが事実です。世界的に見てもなぜこのような国民性になったのかと思うくらいヨーロッパなどに比ぺてそういう点の認識は低い。このことをきちんと考えないとなかなか本質的な解決はできません。生産サイドの皆さんも、自分たちの生産物の価値を、農がここにある価値を、最先端で努力している自分たちが伝えなくて誰が伝えるのか、もう一度問わねばならないと思います。

食料は、軍事、エネルギーと並んで国際的には国家存立の3本柱だと言われていますが、日本ではとりわけ食料についてその認職が全くありません。農業問題になると、自分達の食料を将来にわたってどのように確保していくか、そのために生産者をどのように保護していくのかという話になるところが、日本では農業が悪いとか、農政が悪いとかそういう議論ばかりにすりかえられてしまう。そうではくてもっと本質的な議論をしないといけません。ハイチ、エルサルパドル、フィリピンで2008年に何が起こったか、米の在庫は世界的にあったのですが不安心理で各国がお米を売ってくれなくなったからお金を出してもお米が買えなくてハイチでは死者が出たわけです。アメリカに言われて米の関税をほとんどゼロにしてしまって輸入すればいいと思っていたらこういうことが起きたのだから、日本だってこれからは他人事ではありません。

ブッシュ前大統領も、農業関係者への演説では日本を皮肉るような話をしています。「食料自給はナショナルセキュリティの問題だ。皆さんのおかげでそれが常に保たれているアメリカはなんとありがたいことか。それにひきかえ、どこの国のことかわかると思うけれども、食料自給できない国など想像できるか。それは国際的圧力と危険にさらされている国だ。そのようにしたのも我々だが、もっともっと徹底しよう」と。

そして、アメリカは徹底した戦略によって食料の輸出国になっているということです。米国にとって食料は武器なのです。世界をコントロールするための一番安い武器です。それによって私たちは振り回されているし、もっともっと振り回されるということをどう考えますか。アメリカではお米などを安く売るために毎年1兆円使っています。安く売って農家の皆さんにしっかり生産してもらうためにです。米と小麦とトウモロコシの3品目を1兆円使って差額補填して輸出しています。日本は輸出補助金ゼロです。1兆円対ゼロです。

ですから日本の農産物ももっと輸出しましょうと言いますが、日本ではそういう輸出促進のためのお金は使えないのです。なぜか。アメリカから日本は使ってはダメだと言われているからです。事故米もそうで、なぜ食べられもしないお米を全最輸入してカビを生やさなければならないか、最低輸入義務なんてどこにも書いていないのに日本だけがやっています。その本当の理由はアメリカから指示されているからです。これがTPPにもつながっています。日本という国が自分達の食料のことさえも自分達で考えてはいけない国にされてしまっている問題がまさにいま大きく問われているということです。

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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