「バカンスが30日間のフランス、夏休みが3日の日本」「フランスより2倍以上も働いている日本」のGDPがフランスより遥かに低い事実

  • 2016/8/17
  • 「バカンスが30日間のフランス、夏休みが3日の日本」「フランスより2倍以上も働いている日本」のGDPがフランスより遥かに低い事実 はコメントを受け付けていません

バカンス取りまくってるイタリアと夏休みが3日しかない日本でGDPがほぼ変わらない事実」というtogetter記事が読まれているようですので便乗してグラフをつくってみました。

上記のtogetter記事でも紹介されている「世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)」で、日本は26位。イタリアの27位とほぼ同じです。同様のことは、「アベノミクス、史上最低の経済政策確定=日本の1人当たりGDPが過去最低のOECD20位、民主党政権時から2割以上落ち込む(2014年)」や「21カ月連続で家計冷え込ませ日本経済を沈め続けるアベノミクス、貧困と格差の拡大は経済成長をも損ない1人あたりGDPは先進国20位へ大幅ダウン」でも紹介してきました。

この「世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)」の数字と、OECDの労働時間(男女平均で休日を含む1日当たりの労働時間、単位:分)でグラフをつくってみたのが以下です。(※必然的にOECD加盟国だけのグラフになります)

上のグラフから、「バカンス取りまくってるイタリアと夏休みが3日しかない日本でGDPがほぼ変わらない事実」とともに、「バカンスが30日間のフランス、夏休みが3日の日本」「フランスより2倍以上も働いている日本」のGDPがフランスより遥かに低い事実が分かります。

イタリアについては、マイケル・ムーア監督の映画「マイケル・ムーアの世界侵略のススメ」の中で以下のことが「労働環境のジョーシキ!」としてスクープされています。

▼イタリアの「労働環境のジョーシキ!」
◆1年間の有給休暇は8週間。消化しなかった休暇は翌年に繰り越しが可能。
◆12か月間の労働で13か月目の給料がもらえるシステム。
◆育児有給休暇は5か月取得することが可能。
◆会社での昼休みが2時間。人によっては昼食時に必ず一時帰宅。
◆休暇はストレス解消になって労働効率があがると、会社も推奨。
◆最も生産性の高い国15か国に入っている。

そして、以下にあるように、長時間労働が突出して多い日本は、過労死・過労自殺・「心の病」を激増させ、労働者も壊し、経済も壊し続けているのです。さらにこれを安倍政権は「残業代ゼロ法案」で深刻化させようとしています。

その処方箋については、以下をぜひお読みください。

★時短・ワークシェアリングで若者の雇用は改善できる – 若者の雇用をさらに破壊する「残業代ゼロ・過労死促進法」

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学教職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員(教宣部長)、労働運動総合研究所(労働総研)理事、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者、日本機関紙協会常任理事(SNS担当)、「わたしの仕事8時間プロジェクト」(雇用共同アクションのSNSプロジェクト)メンバー。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)があります。

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