歴史の犯罪者としてのNHK=10人に満たない安保法案賛成集会と連日数万人の国会前デモを同列視、世論とは真逆に戦争法案反対を賛成の半分に描き出す捏造報道

昨日の国会です。

 

小池晃参議院議員の昨日のツイートです。

本日の参議院特別委の速記録が出ました。まったく聴取不能で、何をやったのかわかりません。自民党の説明では、採決動議、法案二本、付帯決議、委員会報告の5回採決したと言うのですが、そのような記録なし。まったく無法、無効です。

西口さんのツイートです。

私もNHKは「歴史の犯罪者」だと思います。

伊藤和子弁護士(国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長)は、「あんな暴力的な採決が可決になったら我が国の民主主義は死にます」今起きてる憲法クーデターを許さない。」と指摘していますし、渡辺輝人弁護士は「安倍政権は委員会審議の最後に国民に語る言葉を持たなかった」と指摘しています。いずれも同感です。

さらに驚いたのが、昨日午後から夜、そして今朝のNHKニュースです。国会参議院特別委の「強行採決もどき」を報じた直後、「安保法案に賛成の集会」を繰り返し報道したのです。その集会の映像キャプチャです。

そして、その集会の全体像を撮影したツイートです。

赤旗政治記者も新宿だから代々木から取材にかけつけたのですが…

今朝7時からのNHKおはよう日本がとりわけ異常で、国会の状況を伝えた直後に、「昨日も、賛成、反対の人がそれぞれ集まり、集会が開かれました」と言って、最初にこの「安保法案に賛成の集会」を紹介し、次に国会前デモを同列に紹介。どう数えても10人に満たない「安保法案に賛成の集会」を、連日数万人が参加している国会前デモと同列にNHKは繰り返し報道したのです。

さらに驚くのが、続いて報道された、よくある新橋のサラリーマンへの「委員会での採決をどう思うか?」という街頭インタビュー。最初の人が「明確に賛成」、次の人が「明確に反対」、3人目が「明確に賛成」、そして4人目は「もう少し丁寧に議論すべき」。ようするに、4人中、「戦争法案賛成」が2人で、「戦争法案反対」が1人、そして「もう少し丁寧に議論すべき」が1人。賛成2に、反対1に、慎重審議1というわけですが、さて、ここで直近の各種世論調査です。

 

世論は安保法制の今国会成立「反対」が圧倒

安保法案は17日から18日にかけて、政府・与党が参院での可決・成立をはかると報じられています。しかし、今国会で成立させることに対しての世論は、「反対」が「賛成」を圧倒していると言ってよい状況です。8月末以降の各メディアの世論調査では、調査によっては「反対」(「必要ない」)が7割近くに達しているのに対し、「賛成」は多くても3分の1に届いていません。以下に最近の世論調査の結果をまとめておきます。

【安保法案を今国会で成立させることに対して】

▼日経新聞・テレビ東京 8月28~30日実施 「賛成」27% 「反対」55%

▼NNN(日本テレビ系)9月4~6日実施 「よいと思う」24・5% 「よいと思わない」65・6%

▼JNN(TBS系)9月5、6日実施 「賛成」30% 「反対」61%

▼NHK 9月11~13日実施 「賛成」19% 「反対」45% 「どちらともいえない」30%

▼朝日新聞 9月12、13日実施 「必要がある」20% 「必要はない」68%

▼産経新聞・FNN(フジテレビ系) 9月12、13日 「賛成」32.4% 「反対」59.9% 他7.7%

「ニュース・ワーカー2」より

 

上記にあるように、当のNHKの世論調査でさえ、「賛成」19%、「反対」45%ですから、「反対」が「賛成」の2.3倍も多いのです。それで、「街の人は」とインタビューして、賛成2に、反対1に、慎重審議1っていったいどういうことなんでしょうか? まったく事実を逆に描き出している捏造報道と言っても言い過ぎではないと思います。それも安倍政権が参院本会議で強行採決を狙う当日の朝のニュースでです。

この最終局面で、10人に満たない「安保法案に賛成の集会」と、連日数万人が参加している国会前デモを同列に報道し、その上、さらに世論をまったく逆に描き出すという「歴史の犯罪者」としてNHKは立ち現れているのです。

それから、「安保法案に賛成の集会」を開催している「まもにち」なる団体は、公式サイトでは「一般市民」を装っていますが、本質はネトウヨ、歴史修正主義者、ヘイトスピーチを公然と行っている人達が背景にいることは以下のサイトから容易に分かります。
拡散希望 >【まもにち】 Love&Peace 守ろうニッポン! 戦争させない大行進
まもにち応援メッセージを寄せている小坂英二氏
まもにち応援メッセーシを寄せている西村幸祐氏

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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