雇用破壊と大幅賃下げもたらす安倍政権の派遣法改悪、過去最悪の非正規化と貧困化で貯蓄ゼロが1年で250万世帯も急増

  • 2015/9/8
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(※2014年12月1日に書いた記事です。先ほど労働者派遣法改悪法案を、自公両党が参院厚生労働委で強行可決しました。安倍政権は口では「雇用改善と賃上げで景気回復、経済の好循環をすすめる」などと言っていますが、「戦争法案」の「積極的平和主義」と同じく、言葉とは真逆の「雇用破壊と賃下げで景気後退、経済の悪循環をすすめる」ことが明白になっています。それは下記の記事でそもそも労働者の賃下げと貧困増大がアベノミクスで進んでいた上に、労働者派遣法改悪は下のグラフにあるように、大幅な賃下げと3年ごとに必ずクビ切る労働者の暮らし破壊法だからです)

「景気が良くなったと実感していない」84.2%

共同通信社が11月28、29日に実施した全国世論調査で、安倍政権の経済政策で景気が良くなったと実感しているか聞いたところ「実感していない」が84.2%も占めたことが判明しているのです。いくら「アベノミクスで景気は回復している」と安倍首相が声高に言って回ったところで、国民の実感までは変えることはできません。

年収100万円以下の労働者が2013年に9.1%と過去最大
年収200万円以下のワーキングプア1,119.9万人と過去最大

 

上のグラフは、私がいつもお世話になっている全労連の伊藤圭一調査局長が作成したものです。上のグラフを見て分かるように、年収100万円以下の労働者が2013年に9.1%と過去最大になっています。また、年収200万円以下のワーキングプアは、比率こそ過去最大ではないものの労働者数では1,119.9万人と過去最大となっています。それから、平均年収額は2013年に少し上がってはいるのですが、下記のように2013年から上昇している消費者物価指数(総務省データ)等によって実質賃金は下がりいます。


女性の43.7%がワーキングプア

上のグラフは、同じく全労連・伊藤圭一調査局長が作成したものです。グラフにあるように、「男性の年間賃金の人数分布」も「女性の年間賃金の人数分布」も低賃金層が増え、中間・高所得層が減っています。その結果、下のグラフにあるように、年収200万円以下のワーキングプアは、女性で1997年37.6%から2013年43.7%へと6.1ポイントも増加し、男性で1997年6.8%から2013年10.7%へと3.9ポイント増加しているのです。

 

それから、総務省「労働力調査」によると、この10月の非正規労働者は、前月比で10万人増え、1,980万人になり、非正規比率は前月より0.3ポイント上昇し37.5%になってます。2013年1月から比べると、正規労働者数は38万人減少し、非正規労働者は157万人増えました。非正規比率は2.2ポイント増えています。月別に数字を見ると、2014年2月の38.2%というのが非正規比率が一番高くなっていますが、いずれにしてもこの間のアベノミクスの中で非正規比率が過去最大になっているのです。

こうしたものが何をもたらしているかという象徴的な数字が、貯蓄ゼロ世帯が2013年に31%と過去最大に急増しているというものです(下のグラフ)。今の日本には約5千万世帯ありますから、貯蓄ゼロ世帯31%は1,550万世帯となります。前年の2012年は26%で1,300万世帯ですからこの1年で250万世帯も貯蓄ゼロ世帯が増大しているのです。

 

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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