時給60万円、最低賃金の773倍になる役員報酬、アベノミクスが過去最多にした報酬1億円以上の役員とワーキングプア
- 2015/9/8
- 貧困と格差
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(※2014年11月24日に書いた記事です)
東京商工リサーチが、「2014年3月期決算 役員報酬1億円以上開示企業191社・361人で過去最多」になったとして次のように指摘しています。
役員報酬1億円以上開示企業191社・361人で過去最多
2014年3月期決算で役員報酬1億円以上を開示した上場企業は191社、人数は361人だった。前年同期より社数で16社(前年同期175社)、開示人数は60人(同301人)増加した。(中略)361人の役員報酬総額は664億8,400万円(前年同期301人、508億3,000万円)で、前年同期より156億5,400万円増加した。
この東京商工リサーチの「役員報酬ランキング」に、総務省「労働力調査」と有価証券報告書のデータから以下の表を作成しました。
役員報酬トップの「時給」は60.3万円
正規従業員年収の266.2倍、最低賃金の773倍の役員報酬
上の表を見て分かるように、役員報酬トップの「時給」は60.3万円で、「正規従業員年収比」で266.2倍もの格差があります。そして、最低賃金の全国加重平均額は780円(2014年)ですので、「時給」の60.3万円というのは、最低賃金の773倍にもなるのです。
アベノミクスの1年間でワーキングプアは30万人も増加
そして、ワーキングプアは過去最多の1,120万人に
2013年度に年収200万円以下のワーキングプアは、過去最多となる1,120万人に達し、安倍政権発足1年で30万人も増加しています。(国税庁「民間給与実態統計調査」)
この役員報酬1億円以上の人数とワーキングプアの人数という2つの過去最多を分かりやすくグラフにしてみたものが以下です。(※東京商工リサーチの数字は「2014年3月期決算」ですが、分かりやすくするため、グラフでは2013年度として作成しています)
上のグラフで一目瞭然ですが、アベノミクスがもたらしたものは、役員報酬1億円以上361人とワーキングプア1,120万人という2つの過去最多です。富める者だけさらに富み、貧困層を激増させるアベノミクスにストップをかけて転換する必要があります。