「女性のいない日」が日常の経団連が日本をダメにする=経団連役員【女性ゼロ】→日本企業役員【女性わずか3%で世界最低】→女性の賃金【主要国最低】→一人当たりGDP【主要国最低】

昨日(3月8日)は、国際女性デーでした。世界各国で女性による様々なとりくみが行われています。時事通信がアメリカでのとりくみを報道しています。

全米で「女性のいない日」=トランプ政権に抗議
時事通信(2017/03/09-09:43)

「国際女性デー」の8日、全米で「女性のいない日」と銘打ったストライキやデモが行われ、トランプ政権の女性政策に抗議した。女性らは、主催者が着用を呼び掛けた赤い服を着てデモに参加。教師が学校を休んだため、休校になる学校もあった。

活動には、女性の役割の重要性を示し、差別や不平等の是正を訴える狙いがある。米国では2月に「移民のいない日」と題する同様のストやデモが行われ、従業員に移民の多い飲食店の休業が相次いだ。

米メディアによると、首都ワシントンなど少なくとも9都市で抗議活動が展開され、数百人から約2000人が参加した。ニューヨークのデモに参加したテス・タパリアさん(20)はAFP通信に「自分の体のことは自分で決める」と語り、トランプ政権が人工妊娠中絶に否定的なことに反発した。

トランプ氏は国際女性デーに合わせたツイッターへの投稿で、女性への「この上ない敬意」を表明。女性は社会経済に「不可欠」と強調した。

 

日本でも「ウィメンズ・マーチ東京」がとりくまれ、朝日新聞は次のように報道しています。

「女が生きるのまじでつらい」国際女性デー、都内でデモ
朝日新聞 2017年3月8日21時05分

「我慢するのはもう限界!」。国際女性デーの8日、女性が抱えるさまざまな「生きにくさ」を共有しようという「ウィメンズ・マーチ東京」が東京都内で開かれ、約300人の女性らが歩きながら、声をあげた。

女性を蔑視するような発言をしたトランプ米大統領への抗議デモを組織した団体が、国際女性デーに合わせたデモを世界に呼びかけ、賛同した国内の複数の女性団体が企画した。

「女が生きるのまじでつらい」「私のしんどさ声に出そう」――。「連帯」を示す赤い服やピンクの毛糸の帽子をかぶった女性らが、ラップ調のコールを繰り返しながら東京・渋谷を歩いた。「女=補助職じゃない!」「セクハラNO」「労働時間の短縮で男も育児に参加して」などのプラカードを掲げた人もいた。

ウィメンズ・マーチ実行委員会の濱田すみれさん(32)は「生きにくさを感じてもやもやしている人が、国際女性デーに『生きにくい』ということだけでも声に出せる場にしたいと考えた」。仕事帰りに参加した国分寺市の団体職員、田中麻理さん(29)は「子どもをほしいと思っているが、保育園は足りず、長時間労働で男性の家事・育児参加が進まないので八方ふさがりだと感じる」と話した。

この日、グーグルの検索のロゴが「国際女性デー仕様」に変更され、エジプト初の女性パイロットや韓国初の女性弁護士など、様々な女性をスライドショー形式で紹介するデザインになった。

 

アメリカでは「女性のいない日」としてとりくまれたわけですが、日本には「女性のいない日」でも全く影響を受けないところがあります。それは経団連です。

上の写真は経団連のサイトにある経団連の会長・副会長のページをキャプチャしたものですが、17人中一人も女性はいません。さらに広げて経団連の理事・監事を見ても、25人中一人も女性はいないのです。「ウィメンズ・マーチ東京」での「労働時間の短縮で男も育児に参加して」「長時間労働で男性の家事・育児参加が進まないので八方ふさがりだ」という声も聴かず、「月100時間残業OK」「過労死OK」を押し通そうとしてるのは、「女性のいない日」が日常の経団連にとっては通常運転なのでしょう。

日本では経団連だけが「女性のいない日」が日常というわけではありません。下のグラフにあるように、企業の女性役員の割合は主要国で断トツで最下位です。わずか3%という数字は、アイスランド、ノルウェー、フランスの10分の1以下という異常に低い数字です。そして、日本は一人当たりのGDPも低いのです。

下のグラフは、男性の賃金を100とした場合の女性の賃金を見たものです。日本は女性賃金も主要国で最も低く、そして一人当たりのGDPも低いのです。

経団連役員【女性ゼロ】→企業役員【女性わずか3%】→女性の賃金【主要国最低】→一人当たりGDP【主要国最低】というのが日本の循環になっています。

そして、以前紹介していますが、「家事労働ハラスメントで世界一短い睡眠の日本女性、フランスの2倍超える世界一長時間労働の日本男性」「子ども持つ女性に世界最悪の賃金差別=男性のわずか39%、OECD30カ国の女性平均賃金の半分しかない日本、「妻付き男性モデル」と「養われる妻モデル」の異常な2極化」という日本の酷い状況を、これからも継続させようとしているのが「月100時間残業OK」「過労死OK」を押し通そうとしている経団連です。「女性のいない日」が日常の経団連にとっては「家事労働ハラスメント」が日常というわけです。

いま経団連が「月100時間残業OK」「過労死OK」と言っているのは、今後も「妻付き男性モデル」には過労死を、「養われる妻モデル」には低賃金・低処遇・家事労働ハラスメントを、今後もずっと続けていくという宣言です。そして、「女性のいない日」が日常の経団連にこのまままかせておくと日本経済そのものも沈没していくことは上記で紹介した国際比較からも明らかだと思います。

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井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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