安倍昭恵名誉校長と安倍晋三首相「大変すばらしい森友学園の教育」=幼児虐待、トイレに自由に行かせず2歳でもオムツ禁止で大小排泄物を登園バッグで持ち帰らせる、日常的なヘイトスピーチ・恫喝

  • 2017/2/22
  • 安倍昭恵名誉校長と安倍晋三首相「大変すばらしい森友学園の教育」=幼児虐待、トイレに自由に行かせず2歳でもオムツ禁止で大小排泄物を登園バッグで持ち帰らせる、日常的なヘイトスピーチ・恫喝 はコメントを受け付けていません

テレビ東京のワールドビジネスサテライトの昨日(2月21日)の放送のキャプチャです。

“名誉校長”は総理夫人 国有地 格安取得の小学校の裏側
テレビ朝日 ワールドビジネスサテライト 2月21日(火)

大阪府内で4月に開校予定の私立小学校「瑞穂の國記念小學院」。建設が進むのは豊中市内の約2,600坪の土地で、元は国有地です。売却価格は1億3,400万円で、豊中市が国から購入した隣接するほぼ同じ広さの土地の約10分の1の価格です。小学校を建設している学校法人「森友学園」は、運営する「塚本幼稚園」で園児に教育勅語を暗唱させるなどしています。園長の籠池泰典氏は、憲法改正や天皇を国家元首にすることを掲げる日本会議の大阪の幹部です。土地取引の経緯について学校側の弁護士は「言われた金額で購入した」としています。また国や学校は、地中に埋められたごみの撤去費用を差し引いた売却価格だと説明します。この小学校の名誉校長を務めるのが、安倍総理大臣夫人の安倍昭恵氏です。テレビ東京系列が入手した名誉校長就任を受けての講演では安倍昭恵氏は「(幼稚園の)教育方針は大変主人も素晴らしいと思っている」と述べました。

 

国有地を10分の1の価格で提供というのも異常ですが、国民主権と基本的人権を否定し戦前の軍国主義教育の柱だった教育勅語を園児に唱和させる森友学園の教育方針を、「大変すばらしい」と明言する安倍昭恵名誉校長と安倍晋三首相の異常さは半端ありません。

教育勅語というのは、「一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」、つまり「重大事態があれば天皇のためにすべての国民は命を投げ出さなければならない」と子どもたちに対して時には暴力も用いながら徹底して教え込むものでした。親孝行や兄弟仲良くなども並べていますが、それらもすべて天皇への命がけの忠義に結び付けています。戦前は教育勅語を叩き込むことが教育の最大の目的とされ、子どもたちは一字一句暗記、暗唱させられました。こうして国民主権と基本的人権を真っ向から否定する教育勅語によって子どもたちを天皇に奉仕する「臣民」に作り上げて侵略戦争に駆り立てたのです。

敗戦後は、戦前への痛苦の反省から、子どもの教育を受ける権利が憲法で保障され、「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成」をめざす教育基本法が制定され、教育勅語はその理念に根本的に反するとして、1948年に衆議院で「排除決議」が、参議院で「失効決議」が採択され、公式に否定されました。

そうした教育勅語を子どもに叩き込む教育方針を「大変すばらしい」とする安倍晋三首相ですから、きっと↓このスペースに「安倍晋三」という文字が首相をやめたら入ることになるのでしょう。(ちゃんと「安倍晋三」を入れるスペースをあらかじめ空けてあるのもすごいですが、そもそも「瑞穂の国記念小学院」の「記念」って「安倍晋三」が前に付かないと変ですよね)

それから、国会や週刊誌等で、実際に行われている教育内容の実態も明らかにされつつあるので、紹介しておきます。

以下はテレ朝ニュースからです。

“国有地格安払い下げ”の森友学園 幼稚園で虐待か
テレ朝ニュース(2017/02/22 11:53)

国有地の格安な払い下げを巡って問題になっている大阪府の学校法人「森友学園」が運営する幼稚園で、虐待の疑惑があると国会で民進党が指摘しました。

民進党・玉木衆院議員:「おむつが禁止をされていると。2歳の子でもおむつが禁止だ。お漏らしをしたり、うんちを漏らすこともあるだろう。それをパンツでうんちをくるんで、幼稚園のバッグに入れて持ち帰らせると複数のお母さんが言っていた。時に、食器と一緒に入っているので不衛生。私はこれ、児童虐待にもつながる」

民進党の玉木議員は幼稚園を辞めた保護者から直接、話を聞いたとして、松野文部科学大臣に調査するよう迫りました。松野大臣は指摘を受けて、この幼稚園を所管する大阪府に状況の報告を求める考えを示しました。

 

『週刊SPA!』(2017年2月28日号)には、「軍歌を園児に歌わせる幼稚園――保護者が語った呆れた実態 「これ、児童虐待やん!」。塚本幼稚園退園者たちの悲痛な叫び!」という菅野完氏の緊急レポートが掲載されています。その中には、PTAの会計報告が教員の研修に使われていたりめちゃくちゃだったので、園に説明を求めた保護者に「いいかげんにしろ!!」から始まる恫喝手紙が副園長から届いたり、ヘイトスピーチ文書が飛び交ったり、子どもは幼稚園でトイレに自由に行かせてもらえず、トイレに行くと怒られるのが怖いから子どもは水分を補給できない状態に置かれていたり、「おもらししたパンツがそのままの状態で登園バッグに入れられていた」「透明のビニール袋にもらしたパンツを入れてみんなにわかるようにカバンからつりさげて帰される」など排泄に関する虐待まがいの行為や、塚本幼稚園で受けたトラウマから、子どもが半年以上家の外に一歩も出れなかったことなど酷い実態についての保護者の証言が枚挙にいとまがないと告発されています。

『週刊プレイボーイ』(2月20日号)は、「国有地を爆安でゲットした大阪『神道』学園のヤバすぎる実態!! 4月に開校する小学校の名誉校長は安倍首相夫人!! 不明朗な会計、ヘイトスピーチ、理不尽な退園勧告…保護者たちが怒りの告発!!」を掲載。「トラブルだらけの“愛国幼稚園”」のため『T(塚本)幼稚園退園者の会』が結成されているほど」で、PTA会費の不正流用の疑いがあったり、2万円近くする卒園アルバムを卒園生以外の年中組、年少組に対しても強制購入をさせたり、理事長と副園長は運動会のあいさつ含め日常的にヘイトスピーチをするなど酷い実態が告発されています。

安倍晋三首相は2月17日の国会で、この近隣国有地の約1割の価格で学校法人「森友学園」に小学校用地として売却された問題について、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と断言していますが、国民主権と基本的人権を否定する森友学園の教育方針と、子どもを虐待するなどこうした酷い実態にある森友学園を「大変すばらしい」としていることだけでも十分に「首相も国会議員も辞める」に値することだと私は思います。

▼関連
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井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学教職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員(教宣部長)、労働運動総合研究所(労働総研)理事、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者、日本機関紙協会常任理事(SNS担当)、「わたしの仕事8時間プロジェクト」(雇用共同アクションのSNSプロジェクト)メンバー。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)があります。

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