電通の内部留保は過去最高の8千億円=いますぐ社員倍増でき過労死招く長時間労働を「時短・ワークシェアリング」で解消可能

資本金10億円以上の大企業の内部留保は過去最高を更新し続けています。大企業の内部留保と比例するのは以下のような労働者の貧困の増大です。

 

 

 

 

そして、「ブラック企業大賞」となった電通の内部留保の推移が以下です。

上のグラフにあるように、電通も過去最高の内部留保8,098億円となっています。電通の社員は、4万3,583人なので、一人当たりの内部留保額は1,794万円にもなります(2015年度)。

電通の社員の平均年収は1,301万円ですから、電通はいますぐにでも社員を2倍以上増やすことが可能なのです。

ですので、社員に現在月100時間以上の残業をさせ、不払い残業も横行させている電通の過労死・過労自死を招く長時間労働は、社員を増やすことによる「時短・ワークシェアリング」でただちに解消することが可能なのです。

あわせて、朝日新聞の報道を紹介しておきます。

「まつりの死で世の中が大きく動いた」 母親の手記全文
朝日新聞 2016年12月25日04時00分

高橋まつりさんの母、幸美さんが公表した手記(全文)は次の通り。

働く人全ての意識変えて 電通過労自殺、母が命日に手記

まつりの命日を迎えました。

去年の12月25日クリスマス・イルミネーションできらきらしている東京の街を走って、警察署へ向かいました。?(うそ)であってほしいと思いながら・・・。前日までは大好きな娘が暮らしている、大好きな東京でした。

あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。息をするのも苦しい毎日でした。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。

まつりは、あの日どんなに辛(つら)かったか。人生の最後の数か月がどんなに苦しかったか。

ログイン前の続きまつりはずっと頑張ってきました。就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。自分が困難な境遇にあっても絶望せずあきらめないで生きてきたからです。10歳の時に中学受験をすることを自分で決めた時から、夢に向かって努力し続けてきました。

凡才の私には娘を手助けできることは少なく、周囲の沢山(たくさん)の人が娘を応援してくれました。娘は、地域格差・教育格差・所得格差に時にはくじけそうになりながらも努力を続け、大学を卒業し就職しました。

電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。

私の本当の望みは娘が生きていてくれることです。

まつりの死によって、世の中が大きく動いています。まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの24年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います。でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。

人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。

まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜10時以降消灯をしているとのことですが、決して見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。

形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。

会社の役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。

そして社員全ての人が、伝統を重んじることに囚(とら)われることなく、改善に向かって欲しいと思います。

日本の働く人全ての人の意識が変わって欲しいと思います。

以上

▼関連
時短・ワークシェアリングで若者の雇用は改善できる – 若者の雇用をさらに破壊する「残業代ゼロ・過労死促進法」

日本の有給休暇の消化率が2016年調査で世界最下位、週60時間以上働く労働者の3割が1日も有休取得せず、欧州見習って有休完全取得すれば正規雇用を160万人創出できる

 

井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)本部書記、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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