墜落したオスプレイ1機で100の保育所つくれ9千人の待機児童解消可能、事故率41倍の欠陥機オスプレイは沖縄を危険に陥れ米兵の命も奪い続けている【追記:普天間基地でオスプレイ胴体着陸も起きていた】

米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが13日午後9時50分ごろ、名護市安部の沿岸部で墜落しました。

海外のメディアをググると、UPI通信はじめFOX NEWSなども「オスプレイ墜落(crash)」と報じています。日本でも「琉球新報」「沖縄タイムス」TBSが「オスプレイ墜落」と報道しています。

ところが、「沖縄タイムス」によると――

稲田防衛相「墜落ではなく不時着水」 在日米軍にオスプレイの飛行停止を申し入れ
沖縄タイムス2016年12月14日 09:21

稲田朋美防衛相は14日未明、防衛省で記者団に「オスプレイが不時着水する事案が起き、大変遺憾」と述べた上で、「コントロールを失った状況ではなく、自発的にその場に着水したという説明を受けている」と話し、墜落ではないとの認識を示した。

 

――とのこと。それに習ってか、NHKはじめ多くのマスコミが「オスプレイ不時着」「不時着水」と報道しています。

「デジタル大辞泉」によると、「不時着」とは――

ふじ‐ちゃく【不時着】

《「不時着陸」の略》航空機が故障・燃料不足・悪天候などのため運航不能となり、目的地以外の場所に着陸すること。「濃霧のため―する」

 

――ということです。そして、以下の「琉球新報」と「沖縄タイムス」のツイッターを見ると、「オスプレイの機体はコックピット部分、胴体側面部分などに分かれてバラバラ」になっているわけですから、どう考えても「不時着」(=目的地以外の場所に着陸)したとは言えないと思います。加えて、「琉球新報」によるとオスプレイに乗っていた米兵はパラシュートで脱出した形跡もあるようですから、これが事実ならなおさら「オスプレイ墜落」以外のなにものでもないでしょう。

今回の「オスプレイ墜落」で、沖縄の米軍機墜落は復帰後48件目(琉球新報の報道)に当たるとのことです。そして、「沖縄タイムス」が指摘しているように、そもそもオスプレイは、他の機体と比べて事故率が41倍も高い欠陥機です。

 

[誤解だらけの沖縄基地](7)
オスプレイ性能 本当に高度なのか? 運用率1% 事故率は41倍
「沖縄タイムス」2016年1月26日付

米海軍安全センターが公表した海兵隊航空機のアフガニスタンでの運用状況で衝撃的な数字が出た。10~12会計年度に当地へ配備したオスプレイの飛行時間は計723・6時間で、ヘリ機能を持つ6機種のうち、運用率が1・02%と極端に低かったのだ。

一方で、クラスA~Dの事故は計8件。10万飛行時間当たりの事故率に換算すると、戦闘機などを含めた全12機種平均の約41倍と突出している。90・4時間に1件の割合で発生したことになる。

そして、MV22オスプレイで、少なくとも37人が死亡し、25人が負傷しています。オスプレイの事故で22歳の息子を亡くしたドナ・ハーターさん(下の画像)が、「安全性がないまま誰かの子ども(兵士)をオスプレイに乗せてほしくありません。事故をパイロットのせいにしないでください」(2012年8月3日、テレビ朝日「報道ステーション」より)と訴えていることを以前ブログで紹介したことがあります。

加えて、以下の「しんぶん赤旗」の指摘。(日本は欠陥オスプレイを2015年4月に成立した防衛調達長期契約特措法の適用で12機もまとめ買いしています)

シリーズ5兆円突破の軍事費/オスプレイ1機で100の保育所
「しんぶん赤旗」2016年5月16日付

4年連続で増加し、2016年度予算で初めて5兆円を突破(5兆541億円)した軍事費。その膨張の原因は、これまで述べてきたように――米軍再編経費や思いやり予算など国際的にも異常な米軍奉仕、オスプレイなどの高額兵器の大量購入――によります。

(中略)90人規模の認可保育園増設にかかる国費は1カ所当たり約1・2億円。100カ所、9000人の待機児解消のために必要な財源(国費)は約120億円です。防衛省が示したオスプレイ1機分(約112億円)にほぼ等しい金額です。

こうした国民の暮らしや子育て、教育を支える予算と比較すると、「海外で戦争する」ための兵器の購入費や米軍への思いやり予算がいかに高額が分かります。

 

欠陥機オスプレイは、米兵の命を奪い、沖縄はじめ日本全土(横田基地にもオスプレイを配備予定)を危険に陥れ、税金のムダづかいで、私たちの暮らしも破壊するものなのです。

【追記】(12月14日17:00)
テレビ朝日の速報です。

不時着の1機とは別のオスプレイが普天間で胴体着陸
テレ朝news 2016/12/14 16:24

13日夜、アメリカ軍の輸送機「オスプレイ」が沖縄県名護市の海岸に不時着して大破しましたが、14日未明までに普天間基地でも別のオスプレイとみられる1機が胴体着陸するトラブルがあったことが分かりました。アメリカ軍の4軍調整官がANNの取材に認めました。

井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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