ひとり親の貧困率が世界最悪の上に収入の22.7%も占める重い公的保育料を負担させ、激しい女性差別賃金と保育園不足で子育ての困難を加速させる日本

  • 2016/3/8
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リテラの「「保育園落ちた日本死ね」の声も無視…安倍首相の子育て支援政策はインチキだらけだった! 逆に待機児童増加、保育料値上がり」という記事を読んで、そもそも日本の保育料は国際的に見るとどうなのかと思い見てみました。

上のグラフは、夫と妻がフルタイム労働者の共働き世帯の収入に対する子ども2人分(2歳と3歳)の公的保育料の負担割合です(※ただし、純粋な保育料負担でなく、税控除や児童手当など各種手当を差し引いた負担)。日本の保育料は共働き世帯収入の15.3%を占め、OECDやEUの平均より高くなっています。

上のグラフは、ひとり親の収入に対する子ども2人分(2歳と3歳)の公的保育料の負担割合です。日本の保育料はひとり親の収入の22.7%を占め、OECDやEUの平均より高くなっています。よく見ると、OECD平均もEU平均もひとり親の方が保育料負担が重くなっていますが、OECD平均は1.2ポイント、EU平均は1.7ポイントですが、日本は7.4ポイントもひとり親の保育料負担が重くなっています。ただでさえ日本は、OECDで最悪のひとり親世帯の貧困率なのに、さらに、こうした高い保育料負担を強いている酷い国だということが分かります。

それから、上のグラフは、子ども(0~2歳)の公的保育利用率ですが、日本は28.3%とトップのデンマーク65.7%の半分以下になっています。そして、下のグラフは、ヨコ軸が公的保育の利用率で、タテ軸が男女賃金格差です。このグラフを紹介しながら、OECDの「ジェンダー白書」は、「公的保育サービスの提供が、男女賃金格差の縮小に関係していることがわかる」と指摘しています。日本は、公的保育サービスの提供が少なく、女性差別賃金が激しい国なのです。そして、先日のエントリーで紹介したように、スウェーデンの3分の1しかない日本の保育への公的支出が保育園不足を作り出している根本な原因です。

井上 伸雑誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学教職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)中央執行委員(教宣部長)、労働運動総合研究所(労働総研)理事、福祉国家構想研究会事務局員、雑誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者、日本機関紙協会常任理事(SNS担当)、「わたしの仕事8時間プロジェクト」(雇用共同アクションのSNSプロジェクト)メンバー。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)があります。

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