日本の教育への公的支出6年連続で先進国最下位、途上国等含めても123位と異常な下位、一方で軍事費は世界8位とトップテン入り、国際比較で見る日本は人殺しの武器には税金を注ぐが教育には使わない異常な国

昨夜から今朝にかけてのマスコミ報道です。

 

日本の公的教育費、6年連続で最下位…OECD
読売新聞 2015年11月25日 08時03分

経済協力開発機構(OECD)は24日、加盟34か国の教育費などに関する最新の調査結果を発表した。
2012年の日本の国内総生産(GDP)に占める教育機関への公的支出の割合は3・5%で、データがある32か国中、スロバキアと並んで最下位だった。日本の最下位は6年連続。
発表によると、小学校から大学までの教育機関に対する公的支出の加盟国平均は、対GDP比4・7%。最も高かったのはノルウェーの6・5%で、日本とは3ポイントの差があった。
日本の公立小学校の学級規模(13年)は、29か国中3番目に多い平均27人で、OECD平均を6人上回った。中学校は26か国中2番目の32人で、OECD平均より8人多かった。

 

教育への公的支出、日本また最下位 12年OECD調査
日本経済新聞 2015年11月24日 20:00

経済協力開発機構(OECD)は24日、2012年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関への公的支出の割合を公表した。日本は3.5%で比較可能な32カ国中、スロバキアと並び最下位だった。OECD平均は4.7%。
OECDによると前年までは幼稚園など就学前教育への支出を含めた統計で、日本は5年連続で最下位だった。今回から就学前教育を除き、小学校から大学までの支出で統計を取ったため、単純比較はできないが、日本の公的支出が依然低い実態が浮き彫りとなった。
1位はノルウェーの6.5%。ベルギーとアイスランドの5.9%、フィンランドの5.7%と続いた。
日本の国公立小の1学級当たり児童数は27人(OECD平均21人)で加盟国中3番目に多く、国公立中の1学級当たり生徒数は32人(同24人)で2番目に多かった。
また、物価の上昇率を勘案した国公立小中学校の勤続15年の教員給与は、OECD平均が増加傾向なのに、日本は05年から13年の間に6%減ったと指摘した。
アンドレアス・シュライヒャーOECD教育・スキル局長は「給与、勤務条件を見ると、日本の場合は悪化しており、問題があるように思われる。優秀な人材を教職に引き付けることが重要だ」と述べた

 

教育機関への支出、日本が最下位 GDP比で34カ国中
朝日新聞 2015年11月24日19時52分

教育機関への公的支出のGDP比は、前年までは幼児教育を含む支出を基に算出しており、日本は5年連続で最下位だった。今回は幼児教育を除いたため、前回までとの単純比較はできないという。
また、小中高校教育にかかった費用のうち公的支出の割合をみると、日本は92・9%でOECD平均(90・6%)を上回ったが、大学など高等教育では34・3%でOECD平均(69・7%)を大きく下回り、加盟国で最低の韓国(29・3%)の次に低かった。
OECDのアンドレアス・シュライヒャー教育・スキル局長は「日本では大学教育への家庭の負担が大きい。米、英などのように奨学金を活用するなど負担の軽減が課題だ」と述べた。

それで、OECDの元データから分かりやすくするために私がグラフにしてみたのが以下です。(※読売も朝日も「34カ国中」と報道していますが、OECDの元データは「32カ国」しかありません。前年までの「幼児教育を除いたため」なのか、前年トップだったデンマークの数字が出ていないのと、混乱しているからなのかギリシャの数字が出ていません)

そして昨年OECDが発表したデータから作ったグラフは以下になります。前回までは「幼児教育」も入っていたため各国の数字は高く出ています。

さらに、OECD加盟国だけでなく途上国等も含めての「公的教育費の対GDP比率」では、日本は101位です。そして、「政府支出に占める公的教育費割合」では、日本はなんと123位です。日本はおそろしく教育に税金を使っていない国なのです。だからこうした問題群も起こるのでしょう。→「ブラックバイトに食い潰される学生、奨学金返済で困窮し20代ホームレス増、サラ金借り入れの7割は若者」「若者をローン地獄に突き落としブラックバイトとブラック企業の人権侵害誘発する世界最悪の日本の奨学金、財界は奨学金延滞者に経済的徴兵制ねらう」「自販機の裏で暖を取り眠る子ども、車上生活のすえ座席でミイラ化し消えた子どもの声が届かない日本社会」「駅前トイレで寝泊まりするトリプルワークの女子高生、100円ショップの薬用オブラートで空腹まぎらわす子ども、深刻な6人に1人の子どもの貧困を深刻化させ経済成長も損なう安倍政権

この恐ろしく低い教育への公的支出とは対照的なのが日本の軍事費です。

 

【軍事費ランキング】中国2位、日本は8位 韓国もトップ10入り
The Huffington Post 2014年11月28日

スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の発表によると、2013年の世界の軍事費は推計で1兆7470億ドル(約206兆3400億円)。国別シェアでは、アメリカが世界の軍事費の37%を占め、ダントツ。中国は11%で2位。日本は8位、韓国は10位にそれぞれランクインした。

世界の軍事費は、世界全体のGDP(国内総生産)の2.4%を占め、一人当たりでは248ドルの支出に当たるという。

軍事支出費の国別シェアランキングは以下の通り。

日本は、教育への公的支出は先進主要国で最低、世界でも123位と異常な下位であるにもかかわらず、軍事費は世界で8位とトップテン入りしているという異常な国です。

米軍の無人機による「誤爆」で家族を失い、自らも右手を負傷したパキスタン人のナビラ・レフマンさん(11)の武器より教育をという訴えとは真逆に税金を使っているのがじつは日本という国で、加えて安倍政権は軍事費は年々増加させ、戦争法のために来年度の当初予算案で初めて5兆円の突破をも狙っています。国際比較の数字だけなら日本はすでにグローバル軍事大国と言うべきなのかもしれません。(※以下のグラフは、防衛省「防衛関係費の現状について」、「平成27年度防衛関係予算のポイント」より)

井上 伸月刊誌『KOKKO』編集者

投稿者プロフィール

月刊誌『経済』編集部、東京大学職員組合執行委員などをへて、現在、日本国家公務員労働組合連合会(略称=国公労連)本部書記、労働運動総合研究所(労働総研)労働者状態分析部会部員、月刊誌『KOKKO』(堀之内出版)編集者、国公一般ブログ「すくらむ」管理者。著書に、山家悠紀夫さんとの共著『消費税増税の大ウソ――「財政破綻」論の真実』(大月書店)がある。ここでは、行財政のあり方の問題や、労働組合運動についての発信とともに、雑誌編集者としてインタビューしている、さまざまな分野の研究者等の言説なども紹介します。

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