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パリ同時テロへの報復空爆でシリアの罪なき子ども4人含む市民53人を殺戮(フランスなど有志連合の5日間の空爆)、米軍ドローンによるパキスタンへの空爆で殺害された3,989人のうち965人は罪なき市民

(▲▼日本や欧米諸国のマスコミでは、まったくと言っていいほど報道されないシリアへの空爆の惨状)
パリ同時テロ(11月13日)から1週間が経過しました。
そして、15日からフランスはシリアへの報復空爆を開始しました。
日本を含め欧米諸国のマスコミでは、パリでの同時テロについては連日詳細な報道が続いていますが、シリアへのフランスなどの報復空爆についてはまったくと言っていいほど報道されていません。なので、少し調べてみました。
Airwarsのサイトによると、フランスの報復空爆が11月15日に始まってからの有志連合による空爆での罪のない民間一般市民の死者数は以下の通りです。
11月15日 空爆による罪のない市民の死者3人
11月16日 空爆による罪のない市民の死者26人(うち子ども4人)
11月17日 空爆による罪のない市民の死者1人
11月18日 空爆による罪のない市民の死者10人
11月19日 空爆による罪のない市民の死者13人
合計 53人(うち子ども4人)
パリ同時テロに対する5日間の報復空爆で、シリアの罪のない子ども4人を含む53人の民間一般市民が殺戮されたのです。このことはなぜ日本や欧米諸国のマスコミで報道されないのでしょうか? パリ市民の130人の命と報復空爆で殺戮された罪のない子ども4人を含む53人の「命の格差」はいったいどこから来るものなのでしょうか?
同様の問題が、米軍のドローンの空爆による民間一般市民への被害がほとんどマスコミ報道されないことにもみてとれます。パキスタンの空爆で殺害された3,989人のうち965人は民間一般市民だというのにもかかわらずです。この問題に関連してジャーナリストの志葉玲さんが「11歳の少女が訴えるドローンによる虐殺―パキスタンから「もう一人のマララ」来日、対テロの実態を訴える」という記事を書かれていますので参照ください。
すでに、「パリ同時テロ129人の1千倍以上(イラクだけで14万人)の罪なき子どもら殺戮してきた欧米諸国、シリアとイラクを空爆するフランス、大国の無差別大量殺人は許され見捨てられる命、暴力の応酬と不平等がテロをうむ」で紹介していますが、この異常な「命の格差」「命の非対称性」「欧米マスコミ報道の非対称性」をまずもって抜本的に転換しなければテロをなくすことはできないと思います。
最後に、内藤正典同志社大学大学院教授のツイートを紹介しておきます。
こぞって対IS空爆を支持する方向に流されることは、IS支配地域に暮らす人々を同じめに遭わせることになるのです https://t.co/x0ql8cyzys
— masanorinaito (@masanorinaito) November 18, 2015
「無人機の爆撃は突然始まった。畑で野菜を摘んでいた家族をミサイルが襲った。祖母は死亡。爆発でえぐれた地面に肉片が散った。」
ナビラ・レフマンさん 米無人機攻撃の住民被害を訴えるパキスタンの少女:朝日新聞デジタル https://t.co/EzJCgyeUTc
— SEALDs (@SEALDs_jpn) November 18, 2015
テロリストのテロと国家の軍が行う誤爆は違うか。その行いを為す側に立てば違うと言えるだろう。だが、被害を受ける側に立てば、何の悪意もなく家族と食卓を囲んでいるその瞬間に、家族を肉片と化されて、テロと思うなと誰が言えるのだろう。
— masanorinaito (@masanorinaito) November 18, 2015