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シリア空爆で子ども105人含む一般市民226人を殺戮したフランス加わる有志連合、罪のない子どもの命を無差別に奪う空爆という名の国家によるテロ、「テロ根絶」のためには「空爆根絶」「対テロ戦争根絶」こそ必要
- 2015/11/17
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- シリア空爆で子ども105人含む一般市民226人を殺戮したフランス加わる有志連合、罪のない子どもの命を無差別に奪う空爆という名の国家によるテロ、「テロ根絶」のためには「空爆根絶」「対テロ戦争根絶」こそ必要 はコメントを受け付けていません
(※上の写真は、アメリカやフランスなど有志連合による空爆の恐怖の下で逃げ惑うシリアの子どもたち。ロイター通信より)
先のエントリー「パリ同時テロ129人の1千倍以上(イラクだけで14万人)の罪なき子どもら殺戮してきた欧米諸国、シリアとイラクを空爆するフランス、大国の無差別大量殺人は許され見捨てられる命、暴力の応酬と不平等がテロをうむ」を書いていて、今現在は、アメリカを中心としフランスなども加わる有志連合はもっぱら空爆を行っていますし、フランスはISを掃討するとしてシリアへの報復空爆を強めていると報道されている問題についても考えてみたいと思いました。泥沼化したイラク戦争の地上戦については、すでに「4歳の女の子、7歳の男の子、ロイター記者も「無差別殺人」が米兵のイラク戦争の日常=「戦争法案」がもたらす日本の若者の近未来」などで触れていますので、この空爆の問題について少しだけ見てみました。
Airwarsのサイトによると、有志連合は、2015年11月16日までに、シリアやイラクなどに空爆を合計8,215回も行っています。(▲※上のグラフはシリアとイラクへの空爆の回数)
そして上のグラフにあるように、空爆は2015年に急増しています。アメリカの空爆が71.2%を占めていて、アメリカ以外の有志連合の中でフランスの空爆は19.1%(287回)となっています。(※なぜか数字はイラクへの空爆しかありませんでした)
シリア人権監視団によると、シリアに対する有志連合の空爆は、2014年9月から2015年10月23日までに、3,650人の命を奪っています。そのうち罪のない民間の一般市民は226人にのぼり、18歳未満の子どもは105人も命を奪われているのです。
上のグラフは、「GLOBAL TERRORISM INDEX 2014」からテロによる死者数の推移ですが、アフガン戦争、イラク戦争、ビンラディン殺害という「テロ掃討」のたたかいを進めれば進めるほど、テロ根絶どころかテロ増殖に向かっていることが分かります。
さらに驚くべきことに、上のグラフにあるように2013年と2014年にテロによる死者数が大きく増えていることです。2014年は前年の2013年の1万8,066人と比べ8割増の3万2,727人と激増しています。それはISの台頭が大きいと言われていますが、無差別大量殺人という空爆が激増している状況とも比例しているのです。(※上から3つめのグラフ参照)
4歳の女の子、7歳の男の子、ロイター記者も無差別に殺戮する地上戦を含む対テロ戦争と、罪のない子どもらをも無差別に殺戮する空爆などを進めれば進めるほど、「テロ掃討」「テロ根絶」とは真逆の「テロ増殖」「テロ拡散」の方向にむかっているのが客観的事実なのです。
最後にジャーナリストの西谷文和さんのツイートと毎日新聞の記事を紹介します。
フランスのテロについて感じるのは、「ショックドクトリン」だ。911事件もそうだったが、人々の恐怖心につけこんで、戦争が拡大する。G20で議論している国は、ほとんど全てがイラク&シリアへの空爆を続けている国。戦争は儲かるので「空爆をやめよう」なんていう提案はなし。
— 西谷文和 (@saveiraq) November 15, 2015
テロ事件後、1〜2年後に「ビンラディンとフセインはつながっていなかった」「イラクは大量破壊兵器を持っていなかった」などが判明する。ISは米国の無謀なイラク戦争による負の遺産だ。そしてそのISへの空爆が、憎悪の連鎖を生み、テロにつながる。仏が冷静に対応することを願う
— 西谷文和 (@saveiraq) November 15, 2015
歴史的にはシリアは仏の植民地だった。ISからすれば「かつての侵略者」だ。さらに仏は米国といち早く「有志連合」を組んだ。英より先に。リビアのカダフィーへの空爆も仏が主体だった。仏にも巨大な軍産複合体が。ISがいる「おかげ」で、戦争が拡大する。
— 西谷文和 (@saveiraq) November 15, 2015
今回のテロは「無差別」ではない。劇場では米国のロックグループ、サッカー場は仏対独。日本料理店も狙われた。先日のロシア旅客機もそう。今まで「日本だけは狙わない」とされてきた。「日本は広島、長崎で大惨事を受けた国」という認識。しかし安倍政権で激変。ISは公然と、日本も狙う、と。
— 西谷文和 (@saveiraq) November 15, 2015
11歳ナビラさん:米無人機「無実の人攻撃」訴えに来日
毎日新聞 2015年11月15日
▲来日し、インタビューに答えるナビラ・レフマンさん=東京都千代田区で2015年11月15日2012年に米軍の無人機による「誤爆」で家族を失い、自らも右手を負傷したパキスタン人のナビラ・レフマンさん(11)が15日来日し、毎日新聞の取材に応じた。ナビラさんは無人機で空爆を続ける米国に対し、「戦争を早くやめ、地域に平和をもたらしてほしい。無実の子供や老人を攻撃するのが本当に『いいこと』なのですか」と切々と訴えた。
ナビラさん一家は12年10月、パキスタン北西部・北ワジリスタン管区の実家近くで空爆を受けた。菜園にいた祖母(67)は死亡し、牧草の刈り入れをしていたナビラさんら9人が爆発の破片を受けて負傷した。地元紙は「武装勢力の3人が死亡した」と報じたが、明らかに「誤爆」だった。
ナビラさんは事件を振り返り、「頭から離れない。昨日のことのように空爆の煙とにおいを覚えている」。今でも偵察をしている無人機を見ると「怖くてしかたがない」という。
米国はアフガニスタンからパキスタンに逃げ込んだ武装勢力掃討のため、04年ごろから同管区などで無人機での空爆を開始。ロンドンの非営利団体「調査報道局(BIJ)」によると、同国ではこれまでに421回の無人機攻撃があり、約4000人が殺害された。そのうち約4分の1が民間人だったという。
ナビラさんは13年に米議会公聴会で被害を訴えた。だが議員は5人しか参加せず、状況は変わっていない。
ナビラさんの夢は故郷が平和になることだ。「唯一の解決策は人々が教育を受け、平和について話し合うことだ。教育を受ければ人は医者にだってエンジニアにだってなれるのだから。日本人の皆さんにもそのことを分かってほしい」と話した。
ナビラさんは16日、東京都内で現代イスラム研究センター主催のシンポジウムに出席し、無人機による「誤爆」被害を訴える予定だ。【三木幸治】